狼は生きろ、ブタは死ね。
昔こういうキャッチフレーズがあった。映画だったか小説だったかわからないが、強くないと生きていけないよ、生き残れないよ、強くなれよというメッセージだ。いまなら、どこかの動物愛護協会から一発で訴えられそうなフレーズだが、ことビジネス界においては、この言葉がまんまあてはまりそうである。
最近は少し景気が持ちなおしたが、少し前は、ソニーの赤字が続き、パナソニックが大規模なリストラを行ない、シャープの現状も以前苦しいままだ。JALの経営破綻も記憶にあたらしい。今上げた会社はどれも、誰もが知る超がつくほど一流で大きな会社だ。
大学や高校を卒業し、そこに入った時点で、こんな事になるなんて危惧する人は、ただのひとりもいなかっただろう。大卒の人気就職先は、今もかわらず大手企業だが、大手に入ったから絶対に定年までというのは、以前に比べると、確率が低くなっているといえる。
いっぽうで、個人が個人事業主として生きていける可能性が、昔に比べると圧倒的に広がったのは間違いない。15年前に数百万円かかったシステムが、今ならほぼ０円で使える状況になっている。インターネットは世界につながっている。あなたの商品やサービスをアメリカやヨーロッパやアフリカの人々が購入してくれる可能性があるのだ。
マーケットが世界に広がり、あなたは、そしてあなたに、いつでもアクセスできるようになっているのだ。あなたは、この新しい時代の変化を聞いてどうだろうか。狼になれば、ひとりでバリバリやっていけることも可能なのだ。
もちろん、狼でなければいけない。やる気があり、実力がないと、あっという間に世界の波に飲まれてしまう。日々、あなたの力を磨いていかないといけないが、それでも、磨けば圧倒的な勝者になれるのだ。実力があるのに、会社が全然自分のことを認めくれない、ごまをするのが上手い、あいつだけが、どんどん出世していって、歯がゆくて仕方ないという人は、とっとと辞めるという手段も、以前にくらべて、圧倒的にあがっているのだ。
選択肢のひとつとして、起業をおき、自分を磨き続けるというのは、生涯サラリーマンとして生きると決めたとしても、無駄ではないのだ。では、そのために、何をすればいいかということなのだが、それは、
■自分のブランディング
だ。幸いGWはあと２日ある。どこかに出かけていた人も、今日、明日はゆっくりして過ごそうという人も多いだろう。一度見つめなおして欲しい。もし自分が個人事業主として起業するなら、何で知られたいだろうか。
私はスピーチやトークで他を圧倒するアナリストとして知られたいと思っている。ブログを書き始めて8年。起業して3年半がたつ。自分は何者かをみつめ、ときに、他の人に聞いたりしたところ、わたしが他の人と比べて少し秀でているのは、分析力とスピーチ力だ。
人には見えていない部分が見えているらしいし、ひとまえに立って話している時が、とても輝いているようだ。分析は好きだし、人の前にたって話すのは大好きで、自分でも、そこそこ得意だと思っているが、自分が思っている以上にいいようだ。
起業してから、周りの人に、ことあるごとに、聞いているが、どうも、そのあたりが突出しているようだ。色々やっているが、そのあたりに特化するようになって、徐々にビジネスの方も軌道にのりつつある。世の中にある複雑な事象を分析し、シンプルにして世に放つ。
そして、それをセミナーや講演やコンサルティングによってそれを必要とする人に伝えていく。このスタンスでわたしは、世に知られる必要があるのだ。
さて、みなさんはいったい、何で知られたいだろうか。そして、何で知られる可能性があるだろうか。あの人の文章は群を抜いてすごいとか、あの人にデザインしてもらったら、なんとも言えない、こころが震えるようなものが得られるとか。
あの人がいるだけで、人が周りに集まってくるとか、ものをつくらせたら、右に出る人はいないとか、そういうのを、あなたが圧倒的にすごいのを、是非見つけて欲しい。それが、みつかれば、あなたは、その分野のスペシャリストとして生きていける。それは、もちろん、フリーでも生きるし、企業につとめながらも力を発揮できる。
あなたはいったい何のスペシャリストとして認められたいのか。好きなことだけして生きて行こうとする時に、持っておいて損はない概念だ。この機会に是非見つめなおして欲しい。ブタは死ねとは言わないが、狼になって生きて行っていただきたい。