ショルダーバックやカバンをどちらかに持つと体がその重さとバランスを保つために、どちらかに傾いてしまうので良くないという話がある。まあ正しい。私もショルダーバックをタスキがけして持つとき、左の鎖骨に掛ける形でしか持つことができない。
右の鎖骨にかけると違和感がでまくる。肩から紐が外れそうになる。左の肩のほうが高いのだろう、おそらく。手でもつカバンもそう。持つときは左手で持つことが多い。これもバランスをそちらのほうが取りやすいからだろう。
これを、防ぐにはリュックがよいという意見がある。左右対称だから身体のバランスが崩れない。一見正しいように思えるが実はそうではない。確かに左右のバランスはとれるが前後はどうだ。
ものすごい思いリュックを背負ってその姿を横から見ていただきたい。どこかのショーウィンドウに写せば見ることができる。あなたの首は亀のように前に伸びているはずだ。そう、背中に背負うことで本来の位置より首は前にでるのだ。リュックだから歪まないということはない。
尊敬する文化人がいた。薀蓄が深く幅広い、この人ってすごいなあと思っていたら、この件について言及されていたのだ。リュックはそういう意味でいいよって。う〜ん、違うよなあと思ってしまった。そしたら、急にその人の深いと思っていた分析は、もしかしたら浅いのかなあって思ってしまった。
深いと思っていたのは、私が詳しくない分野でのことだからであって、私は知らないから、それを勝手に深いと思い込んでいただけで、実はそんなに深くなかったのではと思い始めた。
ここからの教訓は2つ。それが本当に正しいかは自分でも充分、調べられる範囲で調べ、鵜呑みにしない。もうひとつは、知らないことに関して、簡単に言及しないということ。
このコラムの記事。果たして深いのか浅いのか、正しいのか正しくないのかの判断は読者に委ねられるということになる。