はなし長いねん

シェアする

私が通っていた中学校の4時限目の授業は12時10分に終わる。私が属していた3年4組は北校舎の4F。校庭をはさんで南校舎がたっている。窓からその姿が見える。南校舎の4Fの壁に大きな時計がついている。その時計がわたしたちに、この退屈な授業があと何分で終わるかを教えてくれる。

木曜日。数学の授業。窓から時計をみると12:00を指している。あと10分。悲しい。この最高にロジカルな方程式を解く時間がもう終わる。

金曜日、ふと時計を見る。もう何回みただろう。先ほどから5分しかすすんでいない。11:45、まだ25分もある。おそらく15年もつかっているだろう古い大学ノートをひたすら読んでいる。抑揚もないこの地理の授業は拷問に近い。

この場合、物理的な時間の長さは、あまり意味を持たない。楽しい時間はあっという間に過ぎる。

私は関わる人に楽しい時間を過ごしてもらっているだろうか。