エリアマネージャー

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複数店舗で展開する小売店や飲食店。店長がいる。そして、地域の何店舗かを統括して管理する人がいる。エリアマネージャーとかブロック長とかという名前で呼ばれている役職だ。定期的に店を訪問してエリアの店舗がちゃんとやってるか見る。たまに、それらしき方が店舗に来られているのを目撃する。ほとんどの場合問題ないのだが、たまにそうでないケースがある。

私が好きでよく行くチェーンの飲食店。安くておいしいので気に入っている。残念ながら接客は良くない。チェーン店にしては珍しく活気がない。無愛想な店長とやる気のない授業員で占められている。

ところが、10月末のある日、いつものようにそこに行くと「いらっしゃいませ〜」と店長が満面の笑みでお出迎え。従業員もそれに答えるようにいらしゃいませ〜と声を出す。あれ、店まちがえたかなって一瞬思う。いや、間違いない、私が大好きな店だ。

相変わらず人気でしばらく待たないと席につけない。待ち合いの椅子に座りながら、何があったのかと観察する。すぐにわかった。エリアマネージャーが来ているのだ。スーツ姿でお客さんにいらっしゃいませと頭をクールに下げている。彼が来てるので店長は張り切っているのだ。一応、このチェーン店のマニュアルにもお客様をもてなすという文言が入っているのだと確認出来た。店長はエリアマネージャーの顔色を見ながら<いらっしゃいませ〜>と連呼している。

当然だが彼の声はお客さんに向けられたモノではない。いっけん、元気で店に活気があふれているようだが、その言葉は客に向けられたモノでないので、上滑りしていて、やかましいだけになっている。うるさいだけなので、かえって迷惑。普段通り無愛想で良いと思ってしまった。

エリアマネージャーは偉そう。お客様に声をかけていはいるんだが、それは手本。おまえらこんな感じで声を出すんだぞ、よく見ておけ。そんな言葉が客のこころに響くわけがない。権力にびびる店長とスタッフはエリアマネージャーの顔色をうかがって、オウム返しで声をだす、意味なくねえ、どころかマイナスである。

実は意外に多いこういうチェーン店。エリアマネージャーに関してはまだまだ、出てきそうなので、引き続きウォッチしていきたい。もちろんだが、すばらしいエリアマネージャーもたくさんいる。全てのエリアマネージャーがこうだとは、全然言ってないので、お見知り置きを。