簡単ではない起業という選択

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選択はできる起業しようと考え起業すればいい。だから選択は簡単だ。だけど実際それで結果を出していくのは並大抵ではない。いやいや簡単だよという人はそもそも、このブログを読んでいないだろうからまあいいとするが、そんなに多くはないだろう。

例えば何かを教えることを生業にしようと決めたとする。何かを教えてお金を貰うには、あなたが教えることに長けていて、教えることで、教わる人が一応の成果をあげないといけないことになる。それがどれほど大変かは人にモノを教えたことや教わったことがある人ならわかるだろう、簡単にはいかない。

おそらくあなたが着手しようとしているモノがよほどユニークなものでない限り、競合は必ずいる。私が教えている英語やゴルフはかなりメジャーだし、起業やサーフィンも準メジャーだろう。そこら中に競合がある。英語はもはや完全にコモディティがしていて、かなり厳しい市場である。

そんな中、あなたはクライアントさんから、あなたを選んでもらわないといけないのだ、数ある教室の中からあなたを選ぶ理由が必要なのだ。教室だけでなく、何かを売るということにおいてもほぼ同じことが言えるだろう。

あなたは、お客さんやその候補者に、あなたから買うメリットを魅力を伝えていかないといけない。果たしてそれをやりつづける覚悟があなたにはあるだろうかということである。魅力を伝えるのは2つの意味で大変だ。

まず、魅力的でないといけない。魅力的になるために創意工夫と努力をしないといけない。それが大変だ。あなたが魅力的になったと思った時、同様に回りもそうなっている。一歩抜きん出るためには、さらに努力しないといけない。おそらく、それは永遠に続く。

もうひとつは、伝える技術。あなたのそれがいくら魅力的であろうと、上手く伝えることができなければ宝の持ち腐れだ。すごいから誰かがみつけてくれるんだなんて、ほとんどないと思って間違いない。自分でしっかり伝える術をもっていかないといけないし、これも磨いていかないといけない。

これを永遠繰り返すのである。教えるとしたら学期があると思うのだが、期が変わるたびに0から始まる。前期は30人いた生徒が、0人になる可能性は充分ある。常に魅力的になり、それを伝え続けないといけない。

あなたにその覚悟がおありかと言うことだ。好きなことや趣味で起業するのは楽しい。ただ、簡単ではないということだけは覚悟しておいたほうがいい。全体を把握し、自分が今何をすべきなのかを考え取り組んでいく姿勢がとても大切である。

どうやったら人は英語を話せるようになるのだろうか。これだけ学校がはびこっているのに、一向に話せるようになる人が増えないのは何故か。そんなところにヒントはある。世間を斜めから見る視線も必要となってくるのだ。

東大阪ビジネススクール校長 河村 操