kindle騒動 パート2

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せっかく贈ってあげたのだから、できるだけはやく使えるようになってもらいたい。そう思った私は、キンドルの表記が英語から日本語に変わったと喜んでいる父に再び電話をいれた。いれなければ良かったと後悔したが、時すでに遅しだった

(この記事は昨日の記事kindle騒動パート1の続きです。本文に入る前に昨日の記事からお読みください。すでにお読みくださっているみなさま、お待たせしました、嵐が吹き荒れます)

「どう?できた?」

おとんが勝手におれのキンドルを見ていた時に、一応の流れを説明していた。本をAmazonというところで買う。買った本はおとん専用の倉庫みたいなところに保存される。おとんはパソコンを持っていない。だからおかんの助けが必要になる。おかんはパソコンを使える。おそらく今もこのブログもチェックしているはずだ。おかんに頼んでおとんのアカウントを作ってもらった。

もちろんkindleから直接本は買えるのだが、その方法を電話で、喜寿をむかえるおとんに説明しないとと思うととても無理(kindleは喜寿の祝として贈った)おかんは、おとんより相当使えるが、それでも慣れないkindleから直接買う方法を教えるより、おかんが得意なパソコンから買ってもらう方法を教えたほうが早いとの判断で、そうした。

すでにアカウントを作ったおかんは、簡単に無料本をダウンロードした。

さあ、いよいよ嵐が吹き荒れる時がやってきた。もうおおかた想像はつくとおもう。ここまででもすでにかなりの時間を要している。もう電話を切りたいなと思っていると

「その倉庫からKindleに本をいれるのはどうしたらええねん、ワイファイか」

まあ、当然そうなるわなあ。Wi-Fiという言葉を知っていて、それをウィーフィーと読まず、ちゃんとワイファイと読むところもなんか腹立つし、しっかりkindleって言ってるところも腹立つ。俺のKindleに本を入れるにはどうするんやって感じがウザい。

アーリーアダプターなおとんがKindleに興味をもったのだ、使いはじめるまで手ほどきしないと収まるわけがないと、今更ながら腹をくくった。

「そうや、ワイファイや、よう知ってるやん。でもなそこにはワイファイがないから、そこでは無理なんや」

そこというのは実家のこと。おかんは有線のLANケーブルでインターネットをやってるから実家にWi-Fiがない。USBケーブルでkindleをパソコンに接続する方法を試みてもらったが、なぜかパソコンがおとんのKindleを認識しない。きっとパソコンも面倒くさいと思っているのだろう。

「パソコンにさしてもアカンで。充電中みたいなのしかでえへん、やっぱりワイファイしかあかんで、どうやってやるんや」

どうしてもやりたいみたいだから仕方なく、コンビニの無料ワイファイを使うことを説明した。そのやりとりも、たいがい面白かったのだが、当事者である私には怒りを覚えさせることしかできなかった事件なのと、膨大な量なので、割愛させていただく。ワイファイが何かを説明するに20分ほど要した。そして彼はコンビニに向かうことになったのだ。

「みさお、お父さんがさっき、おかあさん、行ってきたで、セブン-イレブン行ってワイファイとってきたでって、大喜びで帰ってきたんよ。でも、それが見当たらないのよ」

と俺に言う。おかんが俺に言う。

「とってきたってなんや。ワイファイってのはもらえるものなんか、どうやったらもらえんね、どうやって取ってきてん」

とついに、切れておかんに言った。そしたらおかんは、もの悲しい声で

「そんなん言わんといてよ」

確かにそうだ。おかんは完全に被害者だ。おれは落ち着くために大きく深呼吸をして丁寧に説明した。

「ワイファイって無線でインターネットにつなぐシステムというのはわかるやろ
「それはわかる」
「おかんは家でLANでインターネットやってるやろ、それタダか?」
「いや、お金はろてる」
「せやろ、じゃあセブン-イレブンはなんでただでおとんにワイファイさせたげようとしてる」
「ええっと、それは、、、、」
「お客さんやからや。お客さんへのサービスや、だからタダでおとんにワイファイさせたろうと思ってるんや。インターネットはだだやないから、セブン-イレブンがお金を払ってんねん」
「なるほど」
「それとなワイファイは持って帰れるようなものちゃうねん。無線や、携帯電話みたいなもんや。無線電波がとんでんねん。Kindleにいれて持って帰ることはでけへんねん」
「そういうてくれたらわかるわ」
俺の説明が悪いみたいにいいやがってと、怒りから右手で強くこぶしを握っていたが、あかん、おかんは悪くない、被害者やと溜飲を下げて冷静に
「そうやろ、俺とおかん、今携帯でしゃべってるやん。これ日本国内からやからやろ、海外まで電波とばしてないやろ、日本国内やったらサービスするでってことやん。セブン-イレブンが、すでに客でもないおとんに、おとんの住むその家まで電波を飛ばしてあげる筋合いないわな。店の近くに、せめて駐車場にいてくれてる時は、うちのサービス使ってねってことやねん」
「なるほど、そういうてくれたらわかるわ」
ううとなりながら、
「だから、時間あるときでいいから、もう1回コンビニに行ってそこでワイファイ使うようにおとんにゆーといて」
「わかった、やってみる」

そう、おとんもおかんもワイファイはKindleに入れて持って帰れるものだと思っていたのだ。ここを説明するのに合計で1時間くらい要したのだ。

めっちゃ、疲れた。おとんはアーリーアダプターだし、おかんは年の割にネットとかパソコンに詳しい。だから、ちょっと、わたしらその辺の年寄りと一緒にせんといて感がある。だから、余計めんどくさい。ワイファイをウィーフィーって読んでくれるほうが、うちの回線はLANでしょとか、言わないほうが、何も知らないほうが、話は早いだろうと思う。

いちいち、それは知っているとなるから余計に進まない。

ああ、そろそろ電話しないといけない。セブン-イレブンに行って、倉庫から本をKindleにダウンロードしに行っている、おとんに状況を聞かないといけない。上手く行っていることを心からのぞむ。もうしばらく嵐はいらない。

字のサイズが自由に変更できて、お年寄りにも、セッティングが多少めんどくさいという事をのぞけば、とてもいいKindle。このブログ経由で購入してもらうと私にAmazonから袖の下が入ります。小さい文字がみえづらくなった、本が重くて持てないという、ご両親へのプレゼント、よろしければ是非。よろこばれるのは間違いないですよ。

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