もしあなたが好きなことで食って行きたいなら、この話は参考になると思う。私の生業は会議室でおこなうサーフィンスクール。趣味が高じて仕事になったその方法とは?

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好きなことなんかで食っていけるわけないじゃんとか、好きなことを仕事にしたらしんどいとか楽しくないとかいうご意見は今回の争点と違うのでご遠慮していただきたい。食えるかどうかなんて知らん。俺は、私は、そうやって生きていきたいのだ。人生の大半は仕事をしているのだから、それが楽しいものであって欲しいのだ。だから、俺は、私は、好きなことで飯を食っていくと決めたのだ、という人のために、今日は書くのであしからずご了承いただきたい。

現在の私は、基本的に好きなことしかしていない。まあスーパーで値段をみずに野菜を買えるほど稼いではいないが、最近きゅうりが高いなあといいながらも食べたかったら買うというくらいの稼ぎはあり、今のところなんとか食えてる。

起業のきっかけはサーフィン教室。自分自身がサーフィン大好きではまりまくっていた。ところが、サーフィンは数あるスポーツの中でもある程度までなるのが非常に難しいスポーツ。TOKIOの山口さんは、運動神経抜群で、どんなスポーツも上手にこなすが、その彼をもってして「サーフィンは今までやったなかで一番難しい」と言わしめている。それほど難しいスポーツなのだ。

小学校の頃から高校3年まで体育の成績はずっと1か2。最高は5なのでいわゆる運動音痴だ。そんな私は当然のごとくまったく上達しなかった。しかも28才というスポーツをあらたに始めるには少し遅い感じで始めたので、子供が体で覚えるようには上達せず、それこそまったく上手くならなかった。

まあそれでも7,8年でようやく中級者といわれるようなレベルにはなったのだが、このサーフィンというスポーツ、中級と上級のあいだに、おそろしく高い壁が存在するのだ。海には、この中級者があふれている。上級者はほんとうに少ない。当然だが、私もその中級の前の壁に行く手を何年も阻まれることになった。

基本的に私は理屈が好きなタイプ。サーフィンの上達にも理論を学ぶことが大切だと思った私は、上達に関する理論を探しまくった。ところが、そんなになかった。もちろん少しはあって、それは全部読んだのだが、ゴルフの理論ほどたくさんはなく、すぐに枯渇した。

しかたないので、自分で研究分析することにした。いつも一緒にはいっている師匠やうまい人、プロの動画を朝から晩までみまくって、うまい人はどうやっているのかを研究した。もともと、そういうのは得意で、学生時代に熱中していたスキーも理論担当だった。

相当時間がかかったが、ようやくうまい人と、そうでない人の差がわかってきて、自分は上手い人がやっている、それをやっていないのだということがわかってきて、サーフィンをはじめて12,3年でようやく、中級の前にある高い壁を超えることに成功した。

そうなってくると、サーフィンが一層楽しくなった。地元の海でサーフィンしまくっていると、中級の前の壁にぶちあたっている後輩たちが、聞いてくるようになった「みさおさん、急にうまくなったけど、なんでですか」と。私は、かくがくしかじかと今までやってきた経緯についてはなした。すると、教えてくれと言われるようになり、じゃあ、最近ブログってのが流行っているらしく、誰でも読めるらしいから、それに書くから読んでと言って、ブログにその理論を書き始めたのが今から約10年前。

もちろん、その時はそれを商売になんて思っていなかった。ただただ、自分が分析した理論で救われる人がいるならと書きまくった。書きはじめて2~3ヶ月はアクセスはほとんどない。ユニークユーザーは10を切り、ページビューも50ほど。そのうち40は私が見に行ってるものというていたらくだった。

最初はその後輩のために書いていたのだが、ブログが世界につながっていると思うと欲がでてきて、より多くの人に読んでもらいたいと思いはじめた。そうなってくると、アクセスの少なさは、モチベーションの低下となり、3ヶ月が経過し私の執筆意欲は急激に失われていった。なんやねん、世界につながっているんちゃうんか、10人にも読まれへんってなんやねんとくさり、もうええわやめよと思ったそのとき、最初のコメントがハンドルネームikuikuさんから、

「すばらしいブログですね。今までずっと悩んでいたテイクオフがこのブログでできるようになりました。書くのは大変でしょうががんばってください」

コメントがはいった。それをみたとき私は雄叫びをあげたウォーと。俺の、どこの馬の骨かわからない人間が書いた記事を役にたつという人がいたんだ。よし、決めた、おれはikuikuさんのために書くぞ。

そうやって、私のモチベーションは復活し、文字通りikuikuさんにだけ向けて書き始めたのだった。そうやっているとアクセスは気にならなくなっていたのだが、気にしないでいると不思議に徐々に読まれるようになり、ピーク時にはユニークユーザーが1000名、ページビューが3000~4000を叩きだすブログになった。

そして、ついに、その読者の中から、お金を出すので教えて欲しいという声があがったのだ。まさか、自分の趣味がお金になるなんて思っていなかったので大変おどろいたが、その声が増えてきたので、ついに私は彼らに教えることにした。

私がサーフィン上達のために喉から手が出るほど欲しかったのは理論だ。国内外の文献を血眼になって探したがそれがなく、しかたなく自分で作った。もし教えるとしたら、その理論だ。ブログを読んでくださっている人は、その理論がおもしろいから、役に立つから読んでくださっている。だとしたら、海でサーフィンを教えるのはちょっと違うんじゃないか。そう思った。

そう思った私は、それを、その理論を教える場にふさわしいのは、会議室だとした。それで、わたしは、おそらく世界初であろう会議室でおこなうサーフィンスクールを開催することにしたのだ。場所は東京と京都。

東京と京都の貸し会議室をレンタルし、パワーポイントでプレゼン用の資料をつくり、それを使って会議室で講義をおこなったのだ。おかげさまですぐに定員にたっし、満員御礼の中おこなったセミナーは盛況のもとにおわった。

いかがだろうか。私が好きなことで起業にいたった経緯について書いてきたが、参考になる部分があっただろうか。一番注目すべき点は、需要ありきで商売をはじめたところだ。もちろん、先に供給をしてもいいのだが、好きなことで起業する時の失敗の例に、自分よがりになりやすいという点があげられる。

すきだから、思い入れが強すぎて、すきなことをやってしまう。お客さんを無視して自分が売りたいのを売ってしまうって事が結構見受けられる。自分が好きなことで、かつ、お客様が必要としているものってのを、必死で探っていく必要がある。

もし私が、サーフィンをしたいがために、海でスクールを始めていたら、レッドオーシャンにまぎれていただろう。海にはプロサーファーやプロのインストラクターがやっているスクールがいっぱいある。素人の私がそんなところでやったって、見劣りするくらいしか利点はみあたらない。

そうではない。私のブログを読んでくださっている人は、そんなのを求めていない。そこで、少し考えたことが勝機になったのではないかと思っている。

結果的に、それが、会議室でサーフィンスクールをおこなうというのがあまりにもユニークだったので、マスコミにとりあげられることになった。
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この雑誌を始め、日経マネーや週刊ポストなど5社。テレビ朝日のワイドスクランブルは、わざわざその様子を取材にきてくれた
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マスコミにとりあげられたことで、事業は飛躍し、昨年は、好きなコトや趣味で起業するための起業塾もたちあげた。起業塾は現在新規に募集をおこなっていないが、来年あたりから、また再開する予定なので、興味がある人は、このブログをチェックしておいていただきたい。ブログだと見落とすなあと、心配なかたにおかれましては、好きなことで生きていきたい人に向けて発信しているメルマガもあるので、よければ登録していただきたい。

好きで食って行きたい人のための河村操オフィシャルメールマガジン

登録は無料なのでぜひ。

以上が、私が脱サラし、起業にいたるまでの経緯だ。今後は、では、いったいそのためには、どんな準備をしどういうスキルを身につけ、どのように行動していかないといけないかについて書いて行こうと思っているので、興味ある人はブログの更新をチェックしておいていただきたい。

また、それに関連したマーケティングセミナーも定期開催している。毎月第一土曜日の朝11時〜13時まで、大阪の福島で、好きなコトやスモールビジネスで必要なコンテンツマーケティングについてのセミナーにちてはなしている。興味のある人は、そちらもあわせてチェックいただきたい、直近では、12月5日に開催する。あきがまだあるので、ブログの更新を待ってられないという人は全容を学びにぜひ

コンテンツマーケティングセミナー@大阪福島

いずれにせよ、商売の基本はひとつ。良い商品を作るか持ってくるかして、それがここにあるぞと広く多く届けるということ。おいしい蕎麦屋を作って、それがここにありますよと告知する。本質はそこにあるので、やることはとてもシンプル。決して簡単ではないのだが。

しっかり伝えていくことにする。