プロとアマチュアのわずかだけど、とんでもない差。

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サーフィンの上達ブログを書いている。

じゃあさ、今日の記事、そっちで書いたら?サーフィンの話でしょ?という疑問が浮かぶのも無理がない。ところが違うのだ。サーフィンのブログを読んでくださる人は、わたしに、まったく興味がない。あちらの読者のかたが興味があるのは、わたしではなく、わたしが提供しているサーフィン上達の技術についてのコンテンツなのだ。

もはや、わたしなんてどうだっていい、どこの馬の骨だってかまわない。なんなら、サーファーですらなくていいのだ。彼らが求めているのは、わたしではなく、上達に関する情報なのだ。

ブログを書いている人は、そのあたりも考えてもらうと、もとめられるブログになるかも知れない。読者の人はいったい何を求めているのか。もしかしたら、あなたが昼に何をくったかではなく、Tシャツに乳首がうつらない方法かも知れない。

ということで、今日は、プロとアマチュアの差について書くことにする。例えばスポーツのある時をきりった瞬間。プロはどのシーンを、どの瞬間を切り取っても、それは、美しく、かっこよく決まっている。

一方で我々アマチュアはどうだろう。何十枚ものシーンから、できるだけ、かっこ良く写っているのをとりだしてきても、それでも、どこかしっくりこない。

それは、そうなのだ。技術的に完璧な動きをしている人の動きは、とても美しいし、無駄な瞬間がない。だから、どこを切り取っても絵になるのだ。いっぽう、どこかがすこしづつ、ずれている我々アマチュアの動きは、どこか少しおかしかったりする。

まああれですね。水原希子さまや石原さとみさま、東出昌大さまや福士蒼汰さまは、どの瞬間をとってもイケメンだ。角度をかえ、表情をつくり、必死で自撮りする必要なんてないのだ。

今日公開するシークエンスは、おととしの春にバリで残した写真だ。一連のシークエンスは、静岡のお世話になっているサーフショップのブログでとりあげられた。そこには一緒に行って、いつも手厚くサポートしてくださるプロサーファーの方がおられるのだが、その人が、コメントをくださっている。

そこには、もちろん、リップサービスが大いにあるが、よかったよと、おっしゃってくださっている。うれしくて3年経った今も、ちょこちょこみてる。

では、さっそく自分なりに解説をつけていこう。プロも褒めてくれるサーフィンだが、やはり、プロとは、全然ちがう。かなりいい感じで写っているが、まだまだ、全然足りない。いったい、どこが駄目なのか、分析していくことにする。

1 テイクオフ直後

2013-1
なかなかよい、悪くない。20年やってきてよかったなという感じ。目線と、スタンス、前後の体重配分もいい。この写真がいいのは、目線だな。この目線がもっと波の先、この絵で言うと左のほうを見てしまいがちなのだが、これは、しっかりボトムを見てる。

あそこまで行くぞという意志のあらわれだ。あと上体の折れ具合もよい。ここで、もっと上半身を起こせという人もいるが、それは好みの問題。わたしは、起きていないのが好みなのだ。

あと、課題点で、ここが、駄目だから、プロとは違う写真になっているんだよというポイントがある。それは左右のバランス。腰は高く保たれていい感じなのだが、足首の曲がりがほんの少しだけ、少ない。

なので、すねがたち、少しだけ、かかとのほうに重心がかかっている。あと、そうだなあ、10度ほど、足首が曲がり、膝が前に出れば、完璧な絵になったなあ。

若干、かかとよりというのだけが、惜しい。じつは、この数センチが、結局最後まで影響をおよぼす事になるが、それは順を追って解説する。

まあ、この写真は、そんなに悪くない。ほんとに、少しだけの差だ。

2 ボトムターン手前

2013-2

目線がおしい。

少し左を見過ぎだ、もう少し、右側、岸のほうを見たほうがいい。体勢は、一つ前の写真よりもよい。おしりの位置が少し高くなり、重心が先ほどに比べて、つま先側に移動し、板の真上にいる。

これで、目線が完璧なら、かなりよい一枚になっていたのだが、これが、プロとのほんのすこしの差だ。できあがった写真には雲泥の差となってあらわれる。

決して悪くない。おしい

3 ボトムターン直前

2013-3

先ほどの写真から、すこし先に進んだところ。悪くない。ここからボトムターンという、波の下のほうで、上に上がるために行なうターンのこと。サーフィンの基本中の基本とよばれているもの。とても大事。それにはいる直前の写真。

非常によい感じ。これから迎える、ボトムターンという激しいものに、立ち向かう前にもかかわらず、非常にリラックスしている。肩の力が抜け、力が丹田に集中している。

この写真、もう少し上体が前傾していて、おしりが、天から紐かなにかで、吊り上げられている感じで、高い位置にあれば、さらによかっただろう。

おしりが、あがり、頭が下がり、目線も上目づかいになり、さらによくなったであろう。プロとの微妙な差が、完璧から遠ざけている。おしい。

4 ボトムターン

2013-4
さあ、いよいよボトムターン。

板の真上にいる。板の鉛直上に重心がある。いい感じではある。なかなか、この位置で、この姿勢は維持できない。褒められたものである。

ただプロとはやはり雲泥の差がある。プロなら、あともう少し岸にちがいところでターンをしている。このあと、わたしはトップターンていうのをおこなうが、ボトムターンとトップターンが離れていればいるほど、アグレッシブになる。

そういう意味では残念。あとボードひとつ分は、岸にちかづけたであろう。

あと、腰をあと10度ほど開いておきたかった。左右の腰のラインが、板のセンターにある線と平行になっている。平行を、足を揃うとしてわたしはきらう。もう少し腰が、こちらに向いて、ひねりがあったほうがいいのだ。悪くはないが、腰があと10度開いていると、全然ちがう写真になっていただろう。

あと、この前の写真の時に述べたが、頭がもう少し低く、腰が高いほうが、だんぜんカッコイイ。力をうけるための姿勢として理にかなっているので、ほんとうは、もう少し、腰をあげ、頭をさげたい。

今後の課題とする。でも、全然わるくはない。

5 ボトムターン後半1

2013-5
悪くないけど、最高にカッコイイわけではない。仕掛ける場所と目線は問題ない。もう少しケツ高く、頭が下がっていれば、最高にかっこ良くなった。

テイクオフの時の数センチの狂いが、ここに影響を与えている。惜しい。

6 ボトムターン後半2

2013-6
先程からの流れ、特筆すべきことはない。う〜ん、悪くないが、最高ではない。もう少しなのだが、雲泥の差がある

7 ボトムターン後半3

2013-7
リップがあまり張っていないので、スラッシュ気味のカービングターンをしようとこの時点で思っている。

体勢は、例のごとくすこしのづれでおかしくなっているが、ボトムターンの後半で、すでにトップでターンをするイメージができているのは非常によい。このくらいのタイミングで始めると波においていかれない。

実際は、もうワンテンポ遅くてもよかったが、遅すぎるよりはいい。

8 トップターン

2013-8
まあ、いい感じ。レールをしっかりいれ、後ろ足を踏みまっせという感じがでている。

腰と肩が、もう少し開き、目線もその方向を見ていたら、もっといい感じのフィニッシュになっただろう。仕掛ける位置ももう少し波のうえのほうで、よりスープに近ければ、プロ級。

プロはこの位置にはいない。それが写真がイマイチな理由だ。

9 スラッシュターン

2013-10
なかなかいい。かなりいい。ここまで蹴りこんで、腰が前に動いていて、上体がしっかり残る写真は、残せない。おっさんにしては、かなりいい写真だ。

あとは、仕掛ける場所ですね。ひとつ前の写真で書いたように、もう少し上で、肩や腰を開いていたら、もっとかっこいい写真になっただろう。

プロとの違いは、いる場所。

いる場所が違うだけで、同じ形でも全然違うものになる。

以上のように、プロとアマチュアの差は、わずかだが、大きい差になる。来年はもっとかっこいい写真を残せるようにしたい。