プレゼン能力

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プレゼン能力。

高いに越したことはない。ただ、使い方を間違えると会社にとって不利に働くことがあるから注意が必要だ。

例えば、会社に新しいシステムを導入することになったとする。業務効率化のマニュアルを社内マーケティング部が新たに作った。いろいろ練った結果、A案とB案が残った。客観的にみてA案を導入したほうが会社にとって良い結果をもたらすとする。

この企画を採用するにあたり取締役会において、社内プレゼンを実施することになった。マーケティング部の二人のプレゼンターがこれを担当。A案をC氏が、B案をD氏がそれぞれ担当する。

プレゼンの上手さに定評があり圧倒的に素晴らしいのは、D氏。

これはやばいパターン。会社にとってはA案を採用しないといけないのに、D氏の圧倒的なプレゼンの結果、取締役会はB案がよいと判断。B案を業務改善の切り札として採用することになった。この会社の効率化は効率よく改善されないという結果になった。

今回はプレゼン大会を例にあげたが、これは日常に社内で起こっている問題だ。誰かに何かをお願いする。それすなわちプレゼン。上司につきっきりになり、自分の営業能力を上手くプレゼン出来る人間がどんどん出世する。ごますりも立派なプレゼン能力だ。その能力を外へ向ければ、営業結果もあがり会社にも貢献するのだが、なかなか上手くいかない。

会社のために全力でその能力を外部に使う人間は、うちへのプレゼンはどうでもよくなるケースがある。むしろ、そんなエネルギーも残らないし、どうでもよくなる。

プレゼン能力を外に使うか内に使うかで結果が全然違ってくる。D氏が営業に出て得意先にアプローチすれば相当な結果がえられるだろう(もちろん営業はプレゼン能力だけではないが、話しが煩雑になるのでこうしておく)。これも同じ例。

ではどうすればよいか。

冷静で完璧な評価ができる分析能力の高い人間をトップ付近にそえればいいのだ。その案件に関して必要なデーターが何かを知っていて、的確な判断ができる人間。それがいれば彼らへのプレゼンも必要なくなる。

賄賂がだめな最大の理由は、それによって正しい決断がなくなるからと誰かが言っていた。

居酒屋では必ず人事の話しと評価の話しがでる。その話はかなりいつも的確だ。現場レベルではいつもかなり見えている。