好きなことして生きたいなら、まずはおいしい蕎麦を作れ。おいしい蕎麦を作って、それはここにありますよと知らせるのが商売の基本でありすべて。本質的にはそれだけだよ。

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マーケティングやセールス、MBAで習った難しい話も、煙に巻くように畳み掛けてくるコンサルタントの横文字だらけのアドバイスも、良い物を作って、それがここにありますよと告知するための手段に過ぎません。

当然ですが、マーケティング、セールス、MBAやコンサルのアドバイスは、商品やサービスを作って売るためには強烈に作用するし、機会があったら習っていただきたいです。

ただ、策士、策におぼれる、という言葉あるように、手段が目的になってしまってはいけません。学ぶのはとてもいいことですが、ついつい、そのテクニックに頼りすぎてしまうということが起こりやすいので注意が必要です。

手段を学ぶときには、その本義を常に意識しておく必要があります。私が、忙しい中、就業後にセミナーに参加するのは、なんのためなのか。コンテンツマーケティングを学ぶ理由は、なんなのかってのをいつも意識しておく必要があるのです。
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あなたがマーケティングを学ぶのは、会社に行って、どこかのコミュニティーに参加して、おれね、マーケティングの勉強してるんですよと言うためではありません。あなたやあなたの会社の商品を売るためなのです。

最大限、売るために、あなたはマーケティングを学んでいるのです。そこを外している人が結構多いので注意が必要です。

では、おいしい蕎麦を作るのと、それがここにありますよと告知するのでは、どちらが大切か。もちろん、両方なのだが、やはり、商人としては、おいしい蕎麦を作ることをまず優先すべきでしょう。

ラインの元社長、森川亮氏は著書『シンプルに考える』の中で、こう言っています。

僕の答えはシンプルです。ヒット商品をつくり続けること。これしかありません。

会社にとって一番大切なのは何か?と自問し、それに対する答えとして言ったのがその言葉だ。利益でも、ブランドでも、戦略でも、ビジネスモデルでもないと彼は言っているのです。

お客様が価値を感じて買ってくれる商品を、作り続けることでしか、会社は成り立たないとおっしゃっているのです。

お客様は神様ですという言葉がありますが、本当にそうだと私は思います。

正直言って、あなたがその商品を好きだとか、どれだけの思いをいれて作ったなどは、お客様にとってどうでもいいことなんです。

いやいや、それはおかしいよ河村さん。商品を売るためのストーリとかはとても大切で、そのそば粉はどこの山で、無農薬で育てて、石臼でひいているから、目が全然違って、わさびは何処産で、専門で作ってくれて、とかいうストーリーに消費者やお客さんは、こころ打たれるのだと。

むしろ、今の時代、商品のストーリーがないと売れない、ストーリーテリングが主流だって、みんな言ってるの知らないの?

そうです、おっしゃる通りです。ストーリーテリングはとても大切です。わたしも、自社の商品を売る時や、商談のシーンでも、大いに使っています。そして、それはかなり効果が高いです。みなさんも使うべきです。

ですが、それが、そのストーリーテリングが機能するときって、決まっているのです。いつも機能するわけではありません。逆に、どこの馬の骨ともわからない人のストーリーなんて誰も聞きたくありません。

では、いつそれが機能するのでしょう。

それは、ずばり、商品が素晴らしい時です、いけている時です。ストーリーテリングが効果があるのは、商品が良い時に限ります。ストーリーがよいから買うというより、商品がよくて、それを買う、裏付けが欲しくて、みなストーリーに心打たれるのです。

しょうもない商品やサービスに、無理やりストーリーをつけても、それはまったく機能しません。ストーリーテリングがいいらしいよと、どこかで聞いてきて、それをそのまま実行してもだめなのです。その前にすることは、最高の商品を作ることです。

もちろん自己満足ではだめです。お客様にとって最高の、価値のある商品をつくるのです。

まずは、おいしい、最高の蕎麦を作りましょう。

どうやって告知するかは、またおいおい書いて行きたいと思います。おいしい蕎麦ありきですよ。蕎麦がおいしくないのに、告知であるマーケティングの腕をあげても、それって、うちにはまずい蕎麦がありますよと宣伝してることになりますから、

おいしい蕎麦を作るのが最初でございます。

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