『キングダム』の連載終了危機を救ったのは『スラムダンク』の井上雄彦だった。

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押しも押されぬヒット漫画『キングダム』の作者原泰久さんが、大好きなNHKの番組スイッチインタビューに出演していた。

いやあ、この番組ほんとおもしろい。この番組は、インタビュー番組で、二組のゲストが互いに互いをインタビューするというものだ。番組の存在を知ったのは、志村けんとperfumeの対談をたまたま見たときだった。前半は志村けんがperfumeにインタビュー、後半はperfumeが志村けんに。その時の番組がおもしろすぎて、それから録画をとって毎週みている。
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後半の原さんへのインタビューで、原さんが、実は、このキングダムですが、最初は全然人気がなかった。掲載も最後のほうだし、もう終わるかもと思っていたと告白した。

それで、修行時代にお世話になっていた『スラムダンク』の井上雄彦さんに、アドバイスをもらおうとしたらしい。井上雄彦さんの『リアル』の打ち上げパーティーに招待されたときに、よし、会ったときに聞いてみようと思ったというのだ。

それで実際に会った時に行動にでたようだ。人気がないんですけど、今後どういう物語展開にしていけばいいのかみたいなことを聞いた。ストーリーについて聞くと、井上雄彦さんは、違うと。そうじゃないぞと、言ったらしいのです。

「ストーリーじゃなくて絵だ」

しかもたった一点、井上雄彦はこういったという、

「目だよ。目。主人公の黒目が小さすぎるんだよ。信の黒目を大きくしろ」

目ですか?と、原はおどろいてそういったのだと。黒目が小さいから、エネルギーというか、信念というのかそういうのが伝わってこないのだ、だから信の目をとりあえず大きくしろと。

それで、原さんは早速黒目を大きくした。すると、早速結果がでてきて、ぐんぐん順位があがっていったのだと。

鳥肌がたった。

なんということなのだ。プロの、その道に精通している人の一言ってのは、いったいどれだけの価値があるのか。原さんは、はっきりと言っていた。その一言がなかったら、連載は絶対に終わっていたと。

さらに原さんは、それから、絵をさらに意識するようになり、上手くなっていったとも言っていた。

結局そういうことなんですよ。

研修でも、コンサルでも、のどにひっかかって、中に入っていかないような、難しい言葉でカムフラージュされた、大量の情報を浴びることが、好きな人たちがいっぱいる。なんか、ちょっと、小難しいことならったぞ、やったぜって、自己満足で、結局、何もかわらないって人がいっぱいる。

シンプルなひとことでは、お金とれないから、逆に言うと、難しい専門用語で固められた、分厚いファイルさえ用意していればお金をとれるから、コンサル会社はそうするのですよ。

そうではない。

その場、その瞬間に、あなたが動けるような、具体的でシンプルな、最適解をだしてくれるコンサルにお金を払うべきだ。

結局、動かなきゃ、動けなきゃ、アドバイスなんて意味がない。神のような一言を授けてくれた井上雄彦の言葉を原さんは一生忘れないだろう。

そういうことなのだよ。

弟子たちよ、とりあえずブログ書いて。

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