これが昨日の成果
量が多いので50ミリのレンズの適性画角では収まりきらない。これで、一般的なひとつの家庭が薪ストーブの燃料として使うおよそ1年分だ。3人の木こりが半日くらいかけて割った
写真の奥をみていただきたい。こんもりとした小山が見てとれると思う。古墳だ。
基本的に古墳は丸坊主だったらしい。それを手入れせず放置していたら木が生えてきた。大きくなりすぎて、美観を損ねるので、木ってほしいいと知り合いを通して、私も所属するランバージャックスというプチ林業の団体に村から声がかかったのだ。
それを代表の岡本篤が受けて、従業員である我々がその作業をしているというのが流れである。
まず、木を切る。
残しておく木、まぶく木を決めて、まぶく木をチェーンソーで切る。
倒れる。
枝がでているので、それもチェーンソーで切る。細い枝はのこぎりや、鎌で切る。
太い幹が残る。今度はそれを、薪に適した長さ、70センチ前後に切る。
できた丸太を立てて斧で割る。
薪は写真のように組んで積み、乾燥させる。
丸太を立てて斧で割って、できた薪を積むという作業を昨日やっていた作業だ。以前の作業は、すでに半年ほど前に終えていた。できた丸太を薪にしようぜってのが昨日の作業なのだ。ちなみに薪は乾燥していないと使えない。今から乾燥させれば、この場所であれば(天気がいい日が多く、ひあたりもよい)今年の冬にはつかえるまでに乾く。
重い斧を頭上に持ち上げ、それを落とす。
斧は重いし、地球には重力があるので、力を抜いて落とすだけで斧は丸太をわろうとしてくれる。ただ、太い丸太に対しては、もう少し力を加えたいので、重力が作用し動き始めたくらいから、ハムストリングスと臀筋と広背筋を使って加速を手伝う。
ハムも臀筋も広背筋も大きい。大きい筋肉は力が発揮しやすい反面、使い終わったあとの疲労も大きい。朝から晩まで、斧を振り上げておろし、丸太をかついで、薪わり台にのせる作業を何十回も繰り返す。終わったあとはたちあがれないくらい体力を消耗する。
作業が終わった時は、もう丸太も薪も斧もみたくない心情になる。この丸太のやろうめと、憎しみを抱いたりすることもある。もう2度と薪なんて割らねえぜと思う。
ところが、また、俺は加古川に行っている。
滋賀県から加古川まで2時間以上、交通費も5000円以上使っていっている。そんなにつらいのに、またなぜいくのか?行きたくなるのか?それが、タイトルの答えになるのではないか。
目の前にある丸太をただ割りたいから行っている。割りたくなるのだ。割っていると楽しい。気の合う仲間がいるというのもあるだろう。
登山家に山にのぼる理由を聞くと、そこに山があるからだと答えるらしいが、それに近い。
会社の先輩で登山家でもあった同僚は、山に行くと山と一体になれる。
そこに丸太があり、私を包んでくれる森と仲間がいるから。
それが理由かな。
報酬もでないし、交通費も自腹だけど、薪を割ってみたいという人いたら言ってね、一緒に行くよ。