叩きあげのマーケターよ、さあ胸をはれ、頭をあげよ。我々には森岡毅がいる。

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開業当初は話題騒然だったが、その後は年を追うごとに入場者数、売上ともに減少していたUSJをV字回復させたのは、マーケターの森岡毅さんだ。

人気がなかったころのUSJはひどかった。いくらか忘れたが、年間パスが値引き値引きで数千円くらいで売られてたような記憶がある。今なら何十%
値引きですよと、テレビコマーシャルでガンガン宣伝してたのをよく覚えている。2回来場したら元がとれるのじゃないか、こんな安くて大丈夫なのかと思っていたのを記憶している。
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その瀕死の状態を立て直したのがマーケターの森岡毅さんだ。先日特集を組まれているのをテレビでみたが、頭脳ひとつで、関西の地方のテーマパークでしかなかったUSJを、なんと、単月であのTDLの入場者数を抜いた月を出したというのだから、ほんとすごいなと興奮した。企業は彼にいったいいくらの報酬を払うのだろうかと、なんとすてきな仕事なんだと感動した。

まあ、彼の功績は、みなも知るところであろうし、詳しくは書籍や記事に譲るとして、今日お伝えしたいのは、彼がその著書『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』で言っているひとつの言葉だ。

これが、わたしのような叩き上げのマーケターに、あなたでいいんですよと、応援してくれているのと同時に、簡単にマーケターなんて、言ってはだめですよ。マーケターの役目は、企業において、とても大きいのだからと、言ってくれている。

少しここで本から引用する。第3章マーケティングの本質とは何か?の64Pで

マーケティングを知っていることとマーケティングをできることは全く違います。マーケティングをできる人のことをマーケターと呼ぶのです。
経営学部のマーケティングの教授といえども、その多くはマーケターではありません。マーケティングをよく知っていることは間違いないですが、マーケティング実務を豊富に積まれた人は非常に少ない。もちろんマーケティング研究者の先生方は、実務者であるマーケターが逆に苦手とする客観的な視点からマーケティングの発展に貢献されているのであって、どちらが良い悪いという話ではありません。マーケティングの発展には実務者と研究者の両方が必要です。ここで強調したいのは、マーケティングができるマーケターになりたいのであれば、実戦経験をたくさん積む必要があるということ。実戦経験が無ければ、実際の戦場においてマーケティングを高確率で成功させることはできないのです。

と書いておられます。

「もりおかさま〜、あなた神〜、ありがとうございます」

と電車の中で叫びそうになりました。

私はマーケターをなのっています。16年間コンテンツマーケティングをやってきた実践者で、完全に叩き上げです。たまに、マーケターやっていますというと、どこのMBAですかとか言ってくる人がいます。いやいや、MBAはもっていません、大学でも学んでませんというと、ふーん、そうですかって感じに言われることがあります。

やっぱり、なんか、ちゃんと、学校で習わないといけないのかなあと思っていました。よかったです、これで、もう胸をはって、さらにどうどうと言えます。

はいマーケターです。もう16年もやっています。MBAですか?もっていません

と。

当然ですが、あたりまえですが、書きますが、とうぜんMBAもっているほうがいいです。経営学の長ですからね。そうとうしっかり学ばないととれるものではないですから、絶対にもっているマーケターのほうが凄いです。私の本職は研究者ですので、研究の大切さ、凄さはしっています。机上の空論という言葉だいきらいで、サーフィンは完全に机上で教えていますからね。

森岡さんもおっしゃっておられますが、実践派だからいい研究職がえらいとかないのです。それぞれのよさがあるんです。

僕は、これから声高に、マーケターは断然実践主義だぜ。USJをV字回復させたマーケターの森岡さんもそう言っているからね、っていいます。

MBAを持っているマーケターの人は言えばいいんです。

叩き上げかなんか知らないけど、理論もしらないのに、経験とカンだけで、マーケティングをみようみまねでやられても迷惑なんだよね、やつらがやったあとは、ボロボロなんだよ、理論がないからね、って。

自分の弱点をみせずに、もっているリソースを武器にして、やっていけばいいってことです。その人には、その人なりの戦い方があっていいのですね。

いやあ、ほんといい本に出会えてよかったです。

マーケターって語るときに、少しだけあった、ひっかかりがとれました。この本はつねに持参することにします。そして、あんたMBAもってんの?って言ってくる生意気なマーケターがいたら、付箋をはったそのページをみせることにします。実践16年ってすごいなあ、いっきに光を浴びてきました。

まあ森岡さんは、ほんとすごいので、また書くことにしますが、彼はUSJの前はP&Gのマーケターでした。

もう、それだけで、わたしなんかは萎縮してしまいます。私の前職は製薬メーカーです。市販薬を扱っていて、ドラッグストアーもクライアントさんのひとつだったので、そこで、P&Gのかたと一緒になることがありました。

業界では有名です。彼らのマーケティングは群を抜いてすごいと。まあ花王さんもすごかったのですが、どうもP&Gのなんとかともうしますと名刺交換なんてしようものなら、おお、PGさんですかと、萎縮していました。

そこで長い間マーケターとしてつとめたあとUSJに行くのです。P&Gが売っているのはシャンプーなどの日用雑貨です。単価数百円〜1500円くらいの商品を売っていた人が、まったく畑違いのところにいって、ものすごい設備投資とかをするのです。

まったく違うことに不安は少しあったようですが、本質的にやることは同じだとわかり、そのあとは、ただただマーケターとして仕事をしていったそうです。

彼の役職は現在USJのCMOです。

CMOと言うのはまだまだ日本では珍しい役職で、最高マーケティング責任者という意味らしいです。彼は本の中で、スティーブ・ジョブズのことを書いていますが、彼はすばらしい技術者であり、経営者であったけど、彼は天性のマーケターだと、評価しています。

マーケターをトップにそえた日本企業はまだまだ少ないけど、今後はそうなっていくべきだとも言っています。

まあ書いているときりがないのでこの辺りにしますが、もし、あなたが、マーケティングって結局なに? いまいちよくわからんわってことなら、この本はおすすめです。この本は、森岡さんが、娘さんにマーケターって何?って聞かれた時に、それに答えようと、本を探しにいったけど、マーケターのためのマーケティングの本はあったけど、一般の人向けの本がないことに気づいたらしく、だったら俺書くべと、書いた本のようです。

当時小学校5年生だった娘さんにもわかるような平易な感じで書かれておられるのでおすすめです。まだ半分しか読んでいませんが、ものすごくわかりやすいです。

マーケティングについてその本質全容をおしりになりたいかたにはお薦めの本です。マーケターのみさおが自信を持ってお薦めします。

『USJを劇的に変えた たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』

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