ワンラインか複数ラインか

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レジなどの話である。

最近はワンラインのスタイルが増えて来た。複数のレジがある場合、購買客をどのように並ばせるか。

レジごとにラインを作らせる複数ライン。スーパーのレジはほとんどがこのスタイル。コンビニもこのスタイルが多い。銀行のATM一昔前はこのスタイルだった。都市部の銀行は、ほとんどワンラインになったが、地方ではまだ一部複数ラインのスタイルが残っている。

もう一方のワンライン。前述のATMやユニクロ、大手量販電気店、ドラッグストアーなどではこのスタイルを採用している。私は断然こっちが好き。あっちが早いかなあとか、ちっ、前の奴お金財布から出すの遅いねんとか思うストレスがなくなる。最近は、この前の奴を見る事は少なく、私が前の奴になっているケースが多い。(指の動きが鈍くなり小銭を掴むのに時間を要す)

いずれにしても店が決めたルールに従わないといけないので選択権はないのだが、困るのは選択権があるケース。これが非常にもどかしい。この店はどっちのシステムをさいようしてるねん、しっかり明示しておいてくれよというのがたまにある。

今日の店もどっちか解らない。レジにラインがそれぞれ出来ていればその流れに乗る。もし、それぞれのレジにひとりづつ並んでいたらどうするか。どっちの選択肢もある。そのとき私はワンライン方式を勝手に採用する。2つのレジの少し手間に立つ。そして開いたほうに行くシステムを採用していますよと、アピる。

でもこのスタイル機能しないときも多い。次に来たお客さんが中途半端な場所に立っている私を尻目にどちらかのレジ客の後ろにつく。その瞬間ワンラインシステムが崩壊する。結果的に順番が抜かされた形になるのだが、そもそも私のたっている位置が中途半端なので並んでいるのか、ボーッとしたおっさんが、ぼーっと立っているだけなのか判断がつかない。

抜かされるのは仕方ない。だからそこは気にしない。逆のレジが開くのを待つ。

ワンラインというシステムを私が採用したのだ、私からそれをやめるわけにはいかない。最悪の場合、逆側のレジに次のお客が並ぶ。するとますます私は孤立する。もはや、ぼーっと立っているおっさんにしか見えない。

レジごとにラインが出来た。その列がどんどん伸びていく。私はその間でぼーっと立っている。まあ急いでいないので対して腹も立たない。ワンラインシステムを完全に普及させるためには、このスタイルは崩せない。

お客さんのレジのピークがさる。それぞれのレジはラインが収縮していく。ついに左右のレジがひとりづつになった。そのタイミングで若い女性が玉子サンドを手にレジに迫って来た。

その子がどのような動きをするのか固唾をのんで見守った。するとその女性は私の後ろにラインを取った。そっと胸をなでおろし、俺はやったぞと心の中でつぶやいた。同時に前の客がレジを離れた。店員さんがこっちを見て言う「お次のお客様どうぞー」って、いったい誰の次やってん俺は。

こうやってワンラインシステム(フォーク並び)を普及するための戦いは、今日も続くのである。