会社にしがみつけ。会社の凄さは辞めてからわかる。

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社会保険料って半分は会社が負担してくれてるのだよ。フリーになると全部自己負担当然だが。

クライアントに渡す資料。20人に対してA4の用紙10ページのものを1部として全員に渡す。200枚のコピー代金は2000円。それも会社が出してくれている。先日出張で東京に行った。1泊2日で3万円。英語のプライベートレッスンで3万円を稼ごうと思ったら12時間話しまくらないといけない。12時間話して、ようやく東京出張に行ける。

ライバルは腐るほどいる。

営業マンを育成する研修を提供することをメインの生業にしているが『営業 研修』で検索すれば20,000,000件ヒットする。その中から営業研修に是非河村総研でって選んでもらわないといけない。須磨海岸で彼女が落としたピアスを見つけるより難しい。

「営業の話はみな聞きたいと思うのです。今度うちのスタジオで講義してもらえますか」

というのは『さようなら楽しかったよ』の翻訳かと思うほど実現されることはない。

「社交辞令になってもいけないので具体的に日を決めましょう。5月の最終週の土曜日でどうですか?」

グーグルカレンダーの当日を示す濃い青色は、5月最終週の土曜日を1週間前に通過し、5月最終週の土曜日に記載された『営業のイロハを学ぶ』は薄いグレーに変わって寂しそうにたたずんでいる。

ギブアンドテイクです、ウィン・ウィンの関係でと軽妙な語り口で俺に営業をかけていった経営者はウィンウィンウィンの3連勝で俺の前を走り去っていった。ウィン・ウィンの関係は相手と俺がお互いにメリットを共有し合いましょうねと理解していた俺は自身の底の浅さをかいまみせられた。

魑魅魍魎とはまさにこのことである。この世界には人のためなんです、あなたのためなんですと言う言葉を自分のためなんですというカモフラージュにして生きている悪霊や餓鬼どもの巣窟だ。ポジショントークのオンパレードで妖精や天使はそうそうに奈落の底へと叩き落される。3年前に依頼を受けた講義の案件。チェックリストの一番上に君臨しているのだが、そろそろ消してもいいだろうか。

草津を10時20分に出発する姫路行きの新快速はガラガラで寂しいし、ゆっくり座ってパソコン作業をできてしまうのは耐えられない。平日のカラオケはフリータイムで、12時に入っても20時までフリータイム480円ですって言われるものだから、喉がガラガラになる。辞めて欲しい。

昼飯も寂しすぎる。ランチタイムのピークを過ぎた13時半。一人だからカウンターでいいのにテーブル席に案内されるものだから、西加奈子の新作のしかもでかい単行本を開きゆっくり読みながら食事ができついつい長いしてしまう。ほんと困る、仕事に戻れない。

上司がいないのも困る。これの売上はどうなってんだ、あのクライアントには行ってるのかと言ってくれないから全然自由だ。行きたい時に行き売りたい時に売るというのを自分の判断で決めなきゃならない。あの人めんどくさいなあとなるともう行かなくなるのは困ったものだ。誰かけつたたいてくれ。

仕事に行くときは3種類もボードを持っていかなくてはいけない。

パソコンのキーボード
ホワイトボード
サーフボード

だ。ピアノも始めたいと思っているのでもし始めたらピアノのキーボードで4種類になっしまう。東京に出張に行くときは早めに家をでる。岡崎ICを降りて国道を走り伊良湖半島に向かう。海沿いに車を停め波チェックをしてサーフボードを出すかキーボードを出すかを考えないといけない。波がよさそうなのでサーフボードにする。2時間ほどサーフボードを使った後は着替えて早速キーボードを1時間ほど叩く。

休みなく3時間連続でボードにのったり叩いたりしないといけない。サラリーマン時代にはこんなことはなかった。言われたことをやっていただけの人生が突如自分で選択しなければならない人生に変わる。選択の自由は選択の強制にもなる。

自由には自己責任がともなう。

不自由なぶん責任が有限になるというメリットもある。

フリーになるフリーにならない会社を起こす会社にしがみつく自由があなたにはある。あなたはどのボードにのりますか。

2017年5月13日 しんちゃんの哲学カフェ3開催
2017年5月13日 しんちゃんの起業カフェ2
2017年5月5,6,7日 第14回EOD@鳴尾浜
2017年5月12日 第6回結婚を語ろう会
2017年6月予定 サーフィン上達講座