気持ち良くやるだけではだめ

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脳機能科学、認知心理学という分野でいうと楽しくやる気持ちやるというのはとても大切らしい。嫌なことをやるより楽しいことをやるほうが効率が良い。

私もこれに同意する。楽しい方が習得がはやい。

逆もあるんですね。気持ちよさを追求しすぎているとそこに留まってしまい、上達が止まってしまう場合がある。あるスポーツのプロが自分の技術をあげようとあれこれ取り組んでいた。プロと言えどそれは一筋縄ではいかない。悩みのスパイラルに入りどうしようもなくなったそのプロは、昔のコーチに見てもらうことを決めた。

その決断は間違いとも正解ともいえないのだが、そのコーチは彼に、「あれこれ考え過ぎだ。昔の良い時のスイングの感覚で気持ち良く振れ」といった。彼はそれに応じ、気持ち良く振ることにした。

結果少し感じが良くなり良い球が出るようになってきたと彼。

なんか違くねえ。

それやったらスイング改造する必要ないですよね。そのときの昔のスイングを維持するためにひたすら素振りを気持ち良くしてれば良かったのに。それから一段あがるために改造したのにやらんかったら良かったとなる。

脳には現状を維持しようとする働きがある。あたらしいスイングをしようとすると脳は全力で拒否する。違和感というかたちで。新しいのは強烈に違和感がある。これはまちがってるよ、前のほうがいいよと脳が言ってくる。

新しい方法に確信がもてなければそれを維持できない。信じてやるしか方法はないのである。ときにはここちいいエリアをぬけて冒険しなくてはならない。

かわいい子には旅をさせよである。