上手さなんてもしかしたら取るに足らないものかもしれない

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JUJUは上手さを途中で捨てたようだ。脚色とか演出とかそんなものが果たして必要かと、ある時期に思ったそうだ。そんな風にどこかの音楽番組で語っていた。

ある時期までJUJUは、日本語を英語っぽくというかジャズっぽくだったか、なんかそんな感じで雰囲気を出すように歌ってたそうだ。ところが、あるプロデューサーに出会ったのをきっかけに考え方が一変したのだと。

ちょっとまって、私って日本語の詞がついた日本の歌を日本語で歌ってるよね。それを伝えてない、いや、伝えようとせずに英語っぽく歌っている私って何、ちがくない? って思ったそうだ。歌詞がついている以上、それを伝えるのが当然なのに、私何やってんのって思ったそうだ。

それから彼女の歌は一変した。上手く歌おうとか、雰囲気出そうとかを一切辞めて、できるだけ、素直に、聞いている人が日本語の歌詞を聞き取りやすいように、意味をしっかりとれるように歌うようにしたのだそうだ。

で、どうなりました?

とインタビュアーの質問に答えてJUJUは、

どうなったかはわからないけど、これって当たり前だよね、聞いている人のことを思って、聞き取りやすいように歌う。自分がどうとかではない、ただただ、丁寧に聞きやすいように歌うのが当たり前だよなと思った。

というふうなことを言っていた。記憶があやふやなので、言葉尻はとらえていない可能性はあるが、内容はおおむねあってる。上手いって何、自己満じゃねえかって感じをかもしだしていた。

おおお、なるほど。大いに私はうなって、うなづいて聞いていた。

プレゼンなんて上手い必要などないとプレゼンのセミナーで教える時生徒さんに言っている。上手いなんてクソだ、TEDのプレゼンターのように、ジョブズのようにする必要なんてまったくない。大事なのは、あなたが思っていることを、お客様が聞きやすいように、聞きたいだろうなと思う部分を抽出しててらしあわせてただただ、お客さんのためにやればいいのだ。
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上手いなんて時に邪魔をする。そこにもし、どうおれ、いけてない? なんて感じがはいるとそのプレゼンは、鼻について耳にはまったくはいってこない。

もちろん上手いに越したことはない。JUJUも圧倒的に歌が上手い。

大事なのは結果として上手くなってる感じなのか。もしかしたらうまくなりたいってのは、あまりにも抽象的なのかもしれない。ゴルフの目標は70台をコンスタントに出したいというものであって、うまくなりたいってのはもしかしたら違うかも知れない。もちろんうまくなりたいでもいいのだが。