ビジネスとは対価

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アメリカや中国、フランスとかタイのことはよく知らないので、ある程度知っていると思われる日本についての話にする。今私たちは日本に住んでいる。衣食住の関して言うとほとんどの人がこれをお金を使って手に入れいてる。服をつくって家を建てて米と野菜を作ってイノシシを捕って魚を釣って歩いて生活している人はそういないと思う。

そういう前提で考えると絶対に必要になってくるのが円だ。円を誰かからもらわないと生きていけないということになる。誰かから盗むという方法もあることはあるがこれは犯罪なのでやらないほうがいい。犯罪を行って刑務所に入れば衣食住は事足りる。でもこの選択を自らするひとも少数派だろう。

もっともメジャーで誰もがやっていて異論がないところ、それはやはり働くと言うことだろう。働くことによって対価として円をもらう。ドルでもらっている人もいるだろうが、露天でおでんを買うときは日本円に変えておかないといけないから同じ事。
ではその働き方だがここで一般的には勤めるか自分でやるかって話にわけられる。自給自足については最初に触れているので選択肢にいれないとしたらこのどちらかでいいと思う。こうかくとえてして、いやいや他の選択肢もあるよって感じの話がでてくるが、いちいちつきあうのは面倒くさいのでこのあたりでやめておく、まあこれでいいじゃんってかんじ。

この分け方。非常にわかりやすくて至極便利なのだが、こうわけることによって本質を見誤ることがある。実は雇われているとか自分でやってるかとかは本質的にはどうだっていい。もちろんどうだって良くない部分はたくさんあるが、今日はこういうみかたもあるんだなあということでおつきあい願いたい。

結局お金をもらうためにあなたはその払ってくれる相手に価値を提供していると言うことなのだ。例えば何にしよう。私が昔行っていた歳暮のシーズンの運送会社の仕分けバイトにしよう。

高校生の時なのでもう30年以上まえになるのだが運送屋で忙しさがピークになる歳暮のシーズンだけ大量に届く品物を配達しやすいように地区別にわける仕分けの作業をしていたことがある。そこで求められる能力について考えて見よう。

まず大量にまとめておかれている場所から荷物をつかんで仕分けされている棚まではこぶことができる体力と能力がいる。歩いて行って腰を屈めて荷物をつかんで棚に運ぶことができる能力がいる。週末に行なわれたサッカーの試合で右足首を複雑骨折したとしたら、途端にその能力は失われこの作業ができなくなりお金をもらえなくなる。

漢字を認識する能力も必要になる。住所毎にわける。中小阪はaの棚、若江西新町はdの棚に入れる。漢字は読めなくてもいい。aの棚には中小阪、下小阪、上小阪とタイプしてあるからだ。荷物の中に中小阪という絵を発見したら同じ絵がタイプしてあるaにそれを見つければOKである。とはいえ、読めたほうが効率がよいだろう。

後は日本語を話せる能力。これはないと無理だろう。はいったら先輩のバイトから仕事の内容を教わる。大学1年の先輩は日本語しか話せなかったので、説明は全部日本語だったので日本語が話せないと勤まらない。英語が話せない状態でアメリカに行って仕事をすることをイメージしたらその困難さは想像してもらえると思う。

時給は480円だったように記憶している。雇い主はこの作業に480円の1時間あたり価値をつけた。わたしは1時間に480円の価値を提供できたので首になることなくバイトを続けることができた。

その運送屋にはそれを配達するバイトもいた。大学生が多かった。時給ではなく1個いくらだったと思う。1個50円として1時間に20個配れば1000円になる。当然内勤より割がいい。なぜならそこには内勤より高い能力が求められるからだ。車の運転という特殊技術がある。免許制度になっており自動車運転免許がないと運転してはならないとなっている。この特殊能力により内勤よりたくさんお金をもらえる。地図を読む能力も求められるし、記憶力がよければ住所を見ただけで地図をみることなくその場所にたどりつけるようになり得られる収入も多くなる。

私のバイトと配達のバイトは運送屋さんに雇われていたケースだが実はその運送屋さんは車の持ち込みの人と契約をしていた。その人は1個あたり200円ほど(記憶はあいまいです。話を聞いたときに倍くらいもらってるという印象があります。もうしわけありません)もらってるだよと先輩が教えてくれました。

その人は凄かったんです。運送屋さんのロゴが入っていない軽のワンボックスでやってきては凄いスピードで正確に荷物を詰め飛んで行きます。そして誰よりも早く戻ってきてまた積んで出て行きます。

バイトで雇われていた大学生とスピード全然違います。運送屋さんはこの人の能力に価値を見いだし1個あたり倍という金額を払ってたんですね。車も持ち込みガソリンもその人持ちなのでそれくらい払ってしかるべきですが、そこまでの判断をできなかった高校生のわたしは凄いなあと思ってるだけでした。

このケースはわかりやすいですよね。仕事はまったく同じです。ところがかたや雇われ、かたや自営です。こうやってみると雇われてるから厳しいとかという判断はここには適用されないですよね。

つらいつらくない、楽しい楽しくないというのは雇われか自営かってとこには実はなくて、その状況にあるのですね。雇われてるから時間が拘束される、だから苦しい。でも有給休暇や病気の休暇というのもあるので、有給休暇は給料がもらえます。自営は休んだ瞬間例えばこの配送の例で言うと収入がストップします。バイトの場合はそれも同じなので例えが悪かったですけど、その運送屋の仕分けをしてた社員さんはそれが可能ですよね。1日有給で奈良ドリームランドに行って家族で遊んでても給料がはいるわけです。

契約社員はどうなんだ、入らないぞ。そうなんです、契約社員は雇われてはいるものの自営に近いですね。自分の能力はこうだからこれに対していくら頂戴。この仕事を手に入れるのに色々苦労してるから、せめて半年は働かせてねって感じです。

話が広がり混沌としてきたので終わりにしますが皆日本円を手に入れるためにあなたの価値を提供しているのです。その形はさまざまです。でもあなたの価値を提供しているというのはほぼ間違いないでしょう。こういう観点でビジネスを考えると色々面白いと思います。

書いてて面白くなったので次回、気が向いたら続きを書いてみたいと思います。