「魚を与えるよりその釣りかたを教えよ」の先にあるもの

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■意義を教える
釣った魚をあげるという行為はその場でその人を救えるが、あなたはずっとそこにいるわけではないので継続してその人の飢えをしのぐ行為にはならない。それよりも釣る方法を教えればその人は自分で飢えをしのげることになるという格言であり明言です。
確かに絶対にそのほうがいいと思う。でも、もう1歩先にもっとよい教えがあるのではと私は思っているんです。もちろんいつものように完全に主観なので気軽にお読み頂ければと思います。

私は色々教えています。英語、コミュニケーション、ゴルフにサーフィン。教えるときに最も重きをおいているのはその本質について伝えると言うことです。タイトルにある明言で例えると、魚の釣りかたではなく、釣る意味について教えるんです。釣りかたを教えてもらった人は魚を釣ることで飢えをしのげました。これで生きていけるとひたすら魚を釣ります。でも魚っていつも釣れないんですね。まずめっていって彼ら魚たちが活発にえさを求めるときでないと釣れないんです。また冬はあまり動かないので釣れないんです。

それでも彼は魚の釣り方だけ、やりかただけを教えてもらってその意味を教えてもらってないので釣れない日もそこで釣っているかも知れません。もしかしたら彼は魚を釣る意味をわかってなかったかも知れません。魚じゃなくてもいいんだよ。何か食べ物を口に入れれば飢えはしのげるんだよ。って教えたげたほうがいいと思うんです。
「え、仙人様。だったらあの木にぶら下がってるバナナでもいいの」
「そうだよ。おまえ知らなかったのか。食べ物ならなんだっていいんだよ」
「そうだったのですか」
ってこれはあまりにも偏った解釈をしすぎですがそういう事なんです。

私には弟子が何人かいますがその中の1人に、いちいちその意味を聞いてくる奴がいます。弟子的には最悪です。言われたことだけやっとけよってって思うのですが、そいつは納得できないと動けないと言うんです。この師匠にしてこの弟子ありって感じですが、彼は後々伸びます。もちろんやれと言うことだけを真摯に取り組みやっている人間もものすごく成長します。でもそのときひとつ条件がありその師匠が的確なやりかたを与えているという必要があります。

あっちにもこっちにも気を遣って書いていると本筋がみえづらくなるので1人目の弟子に話しをもどしますが、結局そうなんです。意味を知っていてそれをやるやつは自分で練習するときに強いんです。なぜそれをやるかを知っているからです。なぜロイヤル英文法を読まないといけないかの意味をしっていると強いんです。意味を知っていないとあんな分厚い面白くない本なんて読めません。

先日こんな記事をみつけたんです。

■サッカー日本代表U17
サッカー日本代表17歳以下が快進撃をつづけています。3連勝でグループ1位で決勝進出を決めました。ものすごく強いチームらしいです。要因はたくさんあるようですが、その中のひとつであろう、監督の本質的な考え方に私は心をがっつりキャッチされました。その考え方を聞いたときにタイトルにある明言が浮かんだのです。なので引用させてもらったんです。

監督は選手にあまり細かい指示を出さないらしいんです。彼が出す指示はとても本質的です。
「相手の守備が弱いところはどこだ」
確かこんな感じの指示です。これってすごいなあって思いました。例えばフランスチームが相手とします。フランスはどうやら右サイドの守備に弱点がある。データーではそうなっている。普通なら
「フランスは右サイドが弱い。右サイドから攻めろ」
と指示を出すと思うんです。それってバイアスになりますよね。もしフランスがそれを強化して右サイドの弱点を強化してたとします。右サイドを攻め続けてこれって本当に弱いのってなってきます。もちろんそんなのは途中で気づくでしょう。全然よわくないじゃんって気づくでしょう。でもそのときの指示が右サイド攻めろだったから、次にどうしたらいいかわからないんです。例えですよ例え。代表に出る選手がそんな事でおどおどするわけないですからね、あくまでも例え。

でももしその指示が「相手の守備の弱いところはどこだ、考えろ」だったらどうでしょう。右サイドが弱くないことがわかった選手たちは、弱いのはどこだと探し始めます。右サイドがそれだけ強いなら逆に絶対に手薄になっている場所があると探し始めるんです。これって全然違いますよね。すぐに対応できる。

おいおい昼になったら魚つれないじゃん。でも飢えをしのぐのは魚じゃなくてもよいって仙人さん言ってたな。たべものならなんでもいいって言ってたな。森に行ってみようバナナがなってるかも知れない。って動き出すと思うんです。

■意義を知る
今日の例えはかなり強引で偏見に満ちたものではありましたが、みなさまにおかれましてはこの記事の意義、本質を読み取っていただければ幸いでございます。代表監督の話を聞いたとき、そうそうこれこれって思いました。すぐ行動するってのはとても大切なのですが、その本質を知るととても長いスパンで活用できると思うんです。

私はサーフィンで後ろ足を踏みまくれって言ってますがその意義を知らないと、なんでアホみたいに後ろ足ばっかり踏みまくらないとあかんねんって思ってしまうんです。でも意義を知っている人は馬鹿みたいに踏みまくって上手くなっています。

本質を知るって大切だと思うんです。そこにきっと大きな意義があると思うんです。