48歳年下の友だち

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48歳年下の友だちが加古川にいる。

友だちの娘さんなのだが、まちがいなく俺を友だちと思ってくれている。あったときはグミやチョコレートをくれる。俺がお菓子好きってのを覚えてくれているのだ。そんな彼女は目のつけどころがシャープだ。

磁石でできた鉄の棒の積み木なようなもので何かを建築している。建物のてっぺんは三角にとがっている。小学生にして字がやたら達者なお兄ちゃんに何やらか書いてと頼んでいる。何を書いて欲しいかを瞬時に判断した友だちの母親は「のぶ、岡本家の墓って書いてあげて」といった

(英語を読む友)
そう、このシュールな建物はお墓だったのだ。彼女はできたお墓の前に俺を呼ぶ「みたおさん、こっちきて」彼女は墓の前に正座している。墓の後ろの壁にはのぶが書いた『岡本家の墓』が貼られてある。彼女は両手を上に上げたと思うとすぐに前にかがみ、ははーと言う感じでお祈りを始めた。私はイスラム教徒のお祈りを実際に見たことはないが、もしかしたらこんな感じかなと思って眺めていると「みたおたんもやって」と左手をひっぱった。

わかったとうなづき、私もイスラム教徒のようにお祈りをした。何故か彼女は手を合わせることはしなかった。2回ほど神にお祈りをしたら「はいおしまい」と言って、墓を崩し、紙を剥がすように兄に命じた。

スパイダーマンをパソコンの画面でたまに見る。スパイダーマンを見るとき私は横になってみるのだが彼女はかならず私の上に座るか、前にすわって私のお腹を背もたれにして「お母さんお水と」要求してえたお茶を両手で飲みながら画面に集中する。もう何十回と見ているのだろう、お気に入りの場面の少し前になると「みたおたんみといて」と俺に名シーンを見せようとしてくれる。

今日は加古川に出張なのでその友にまた会える。しまった、彼女たちのために買ったグミを持ってくるの忘れた。どこかで買ってかなきゃ。