TOEICに必要なのは文章を読むスピード。だからといってスピードをあげようとするな。スピードはあげるのではなくあがるもの

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スピードがもとめられるのは何と言ってもリーディングセクションだ。

圧倒的な量を読まされる。読むスピードが遅ければお手上げ、最後まで問題を解くに至らなくなる。なので文章を読むスピードは徹底的に上げる必要がある。このように書くと、やはり速読が大切なのだね、飛ばし読みや斜め読みも適宜使わないとねとなるが、私がすすめるのは真逆だ。

徹底的に精読していただきたい。くそがつくほど丁寧に英語を頭から順番に読んでいっていただきたいのである。流し読みや速読は一切必要ない。そんなことをしなくても、丁寧に理解しながら読むを繰り返していれば、勝手にスピードはあがる。もう驚くほどスピードはあがるのだ。

apple

と聞いて、これをまず日本語の『りんご』に訳してから赤いリンゴをイメージたと言う人は少ないだろう。ほとんどの人がappleを見た瞬間、脳の中にあのあかいリンゴの映像が浮かんできたのではないだろうか。これはapple→リンゴという過程を脳が勝手に省略したからだ。ではこれはどうだろう

complicate

複雑にするという意味だが、知っている人もいるだろう。私は長い年月をかけてこの単語complicateを自分のものにした。今ではこの単語を見た瞬間、脳には複雑に絡み合った配線のコードが浮かぶ。スマホ、パソコン、イヤホンなどのコード類が袋の中で複雑に絡んでいる様子がイメージとして浮かぶのだ。リンゴレベルにまできている。

ここにくるまで相当なんどもcomplicateに出会っている。最初の数十回は意味さえも覚えていない。だから、その都度意味を調べる。辞書で調べて意味を見た瞬間に、ああそうだったと自分の記憶力のなさにがっかりする。それでもそれを繰り返していく内に、complicateを見たら意味を言えるようになってくる。お、知ってるで、複雑にするだよなとなる。

ようやく、やっと単語を覚えたとなるが、実はこのレベルでは全然使えない。特にTOEICでは、こんな単語が1ページに数個でただけで間に合わなくなってくる。全然自分のものになっていない。

This is so complicated.

とでてきたとする。これはとても複雑に絡み合っているといった意味だが、complicateが複雑にするという意味だよと知っているレベルでは全然読めない。語感がないというのだが、ただ日本語にしているだけで、わかってない状態だ。ちなみに、リスニングレベルだとこれは全然やくにたたない。日本語を介さず、どんどん頭からイメージに変換されていかないと、赤いリンゴや、絡み合ったコード類が絵として浮かばないと、あっというまにおいていかれる。

語感がないという状態を、リンゴのように語感があるレベルまでをしなければいけない。でないと使えない、スピードが足りないのだ。

だから、日本語を介していると、時間がかかるから、英語は英語で習うほうがいいということで、ネイティブから教わる英語教室が大人気なのだが、別にそれが絶対に必要とは思わず、むしろ日本人であるわれわれは、最初の理解のたすけに日本語を使ったほうが全然いい。

心配しなくてもいい、脳は手抜きなので、appleと赤いリンゴの絵の間に、いつまでも日本語の『りんご』をかいさないから。だからどんどん日本語を使って丁寧に理解することに努めたほうがいいのだ。

これがスピードが勝手にあがるということなのだ。

これを文法にも応用しようというのが弊社の英語学習法だ。適当に文法をやっていると、適当にしか読めなくなる。単語の意味はわかるから、適当に訳してしまう。それをやっているとある時点で英語が伸びなくなる。くそていねいに、この単語の品詞は何で、文型はなにで、これは目的語だというのをやっていくと、脳の中に英語のパターン構文ができてくる。そのパターン認識ができると英語ってこんなに簡単だったけと途端に読めるようになるのだ。

5文型理論では英語はわずか5パターンに分類されるという。この理論が本当に正しいのかという声もあるが、まあずっと使われているし、それが本当に正しいかどうかを追求するのは学者にまかせて、おそらく正しいだろうとして、進めていくほうが英語学習者にとっては得策であろう。

この英文は第何文型なのかってのを、英文を読む時に徹底的にやることで、パターンが分かってくる。その時にあなたを助けるもうひとつの武器が品詞だ。品詞分解という言葉をお聞きになったことがあるだろうと思うが、この単語の品詞は何かというのを必ず考えながら読み進めていく。

5文型をみると必ずはいっているのがsとv

sは主語でvは述語。英文に必ずでてくる主語と述語、どれが主語でどれが述語かをつかむことがひとつのポイントとなる。その時に品詞はつかえる。驚くことなかれ、述語に使われるのは動詞しかないのだ。なので、その単語の品詞が動詞であることが確認できれば、それは述語だということになる。これはとても使える。あたりまえだと思うだろうが、これはとても本質をついている。

同じように主語をみてみよう。英文では最初の方にでてくる可能性が高い。

I eat an apple.

のIは主語だ。Iは品詞でいうと代名詞。主語になるのは名詞か代名詞か名詞相当語句とよばれるもの。