文章や歌や絵や写真や作品には、作り手の内面が確実に反映される。しっかりしたコンセプトを持たずに作ったらきっととんでもないことになる。

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デザイナーでありアーティストである友達に言われた忘れられない言葉がある。

「みさおさん、いくらかっこいいデザインでも、それが中からわきあがったものでないと意味がないねん」

その言葉を聞いた瞬間にモヤモヤっとしていたものが明快になった、腑に落ちた。なるほど、だから、なんか全然伝わらないやつがあるんだと。

全然伝わらないやつってものは絵とかデザインとか文章とか歌とか写真とかのことだ。それらは、他の人が外から見えるものなのだが、それらに、内面を伝える何かがないと、そんなものはクソだということなのだ。

着飾った文章や、上手いだけの歌なんてのはまったくおもしろくないのだ。内に秘めた何かを、コンセプトでも信念でも思いでもいいのだが、それを伝えるために、俺たちは形にしているのだ。そこには当然ひとりひとりの個性が介在してくるので、例えば同じ場所で同じものを撮った写真でも、何か違ってくる必要があるということだ。

冬の北陸の鉛色の空を見て、その写真を撮るとしたとして、その暗い寒い冬の様子を伝えたいのなら、そういう切り取り方になるし、イギリスの空と同じで、なんともクールで紳士的な天候だというのを伝えたいのなら、そういう写真にしないといけない。

その様子を文章で伝えるのは小説家であるしライターであるが、絵で伝えるのは画家、俳句で伝えるのは俳人ってことになる。

ビジネスを通して、自分が何をやりたいかという志を持っている人の商品に我々はワクワクさせられるし、従業員のやる気もみなぎってくる。

そう考えると、コンセプトや理念ありきってのはとても大切だと言うことになってくる。

さて果たして、私の書く文章の元には、コンセプトや信念があるのだろうか。仮にあるとして、それはしっかりと読み手に伝わっているのだろうか。

あなたのビジネスが、あっちにフラフラ、こっちにフラフラするのは、しっかりとした信念や理念がないからではないだろうか。そんなものは必要ないという声もあるが、本当にそうなのだろうか。

河村総合研究所は、世の中にある複雑な事象を調査研究分析し、それをシンプルな形で世に放つというのが理念だ。ビジネスの形態としては、マーケティングやセールス、プレゼン、英語、サーフィン、ゴルフに起業とやりちらかしている感があるが、そのベースにあるのは分析だ。分析して、わかりやすくして伝えるということを日々行なっている。
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もしそれが伝わっていないとしたら、伝える方法を考えないといけない。仮に伝わっているとしたら、こんなシンプルな簡単な、小学生でもわかるような形にされても、うちではお金払われへんよという方には、まったくもって必要とない機関となるということだ。

しっかりとしたコンセプトをもちながら作られた作品にしか、おそらくだが人は反応しない。商売をしている人はわかっていると思う。なんとなく、おざなりで作ったものには、見事なくらい反応がない。人間にはそういうものを感じ取る器官が五感以外にもあるのではないかと思う。

この文章、とても上手くて、いいのだが、なんかちょっとカッコつけてるとか、自意識過剰だってのを読みては確実に感じている。

そのあたりを意識して行動するだけで、色々変わってくると思っている。人間をなめてはいけない。感じる能力ははかりしれないのだ。