会議室でサーフィンを教える方法、事件は会議室で起きている。

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チップ&ダン・ハースが書いた『アイデアのちから』という本がある。

その本の中には、いくらいいアイデアでも一言で強烈に印象に残るようなものでないと広げることは難しいとある。ひとことで伝えられてしかも意外性があるもの。

「サーフィンを会議室で教えています」

なるほど、この文言だけで5年間食えてきた理由がわかった。

今日会議があった。次のコンテンツを何でいくかと。何時間も話し合った結果やはりこの会議室は使えるということになり次も会議室で何かを教えることになった。何を教えるかはおいおい書くにして、大事なのはこの会議室で教えるというコンセプトというかコンテンツ。圧倒的に強烈だ。しかもその教える対象がサーフィンなんてなると、まず最初に、どうやって?なんで海じゃないの?というはてなが頭に浮かぶ。そしてそれはインパクトとして焼きつく。

「ほらほら、この間の飲み会であった河村さんって覚えてる?」
「え〜っと、誰やったっけ、どんな人やったかなあ」

と普通はなる。そんなとき

「ほら、会議室でサーフィンを教えている人」
「あああ、あの人ね」

と間違いなくなる。それほどインパクトが強い。サーフィンを会議室で教えることに関して取材を受けたのはもう3年以上前になる

変化が激しい昨今、3年半と言えば大昔だ。にもかかわらず、サーフィンを会議室というネタで再び雑誌に掲載された、ついこの前だ

もしあなたがなんらかのことで自分や商品を売っていくとするときに、こういった考え方を頭の片隅に置いておくのはいいことかもしれない。奇をてらったりする必要はないが意外な組み合わせによって聞き手に強烈なインパクトを残すことができる。

ランニングやジョギングを始める人は多いが、裸足で走るとなるとその数は激減する。そして必ず、なんで裸足?ってなる。ハース兄弟はそれがあったほうが絶対いい、そうでないと爆発的な口コミは起きないとも言っている。詳細は本に譲るが、もちろん商品がコンテンツがよいというのが大前提だが、もしそこに何かそれを伝えるアイデアやキャッチやストーリーがあるなら、それほどいいことはないと言っているのだ。

プロの人たちと結構長い時間話した結果、やはりみさおさんは会議室で行くべきとなったので、そうすることにした。机上の空論や、畳の上の水練という言葉は頭でっかちで理論や理屈を振り回す人を揶揄したものなのだが、一概にそうは言えないような気がしている。実践や体験は絶対に必要だが、それと同じくらい大切なのは理論や理屈ではないかと思っている。わかっているのといないのとでは雲泥の差があると思っている。

あらたな研究材料の提供があった。一度はまった時間があるから、研究対象としては申し分ない。神眼や慧眼をつかってしっかり見定めていきたい。そして3番目の会議室シリーズといて上梓したいと思う。

あなたのそれは、いったいなんですか?