講師になるのは簡単だ。なる気さえあれば誰だってなれる。問題はひとつ。そこに依頼が発生するか否かだ。

シェアする

講師になるのは簡単だ。

もしあなたが、講師になりたいと思えばすぐにでもなれる。講師に成りたいと思うくらいだから、何か伝えたいことがあるだろうし、ある程度それに精通しているはずだから、60分くらいの話はもっているだろう。

それがあるなら、聞いている人にそれを伝える内容を構成し、わかりやすくなるには、どうすればいいかを必死で考えればいい。

本番の前に何度も練習し、ひっかかるところはどこか見つけて、修正を加えればそんなにむずかしいことではない。もちろん、最初から上手くいなかないが、そんなものは、数をこなしていくうちに上手くなるので、問題はない。

では問題は何か。

そう、その通りである。あなたに講師の依頼がくるかどうかが問題なのだ。

依頼がくるかどうかだと話は全然ちがってくる。あなたに何か伝えたいことがあり、そのストーリー構成を考え、講演の練習をした。そこそこ出来るようになった。準備は万全とは言えないが、まあ大丈夫だとなった。

ところが、それに対して依頼がこなければ、あなたは講師として食っていくことができないのだ。難しいのはそっちね。ひとまえで講義をすることはそんなに難しくない。難しいのは、その場に立たせてもらえるかどうかなのだ。

講義をするより、講演に人を集めるほうが何倍も難しいのだ。私は、こんなことをはなせますよと言ってみたところで、そこにある何かにエッジがたっていないと、あなたは講師として呼ばれないのだ。

もちろん、講師として呼ばれなくても、自主開催で、やるのも全然かまわないが、結局それだって同じで、自主開催なら、あなたが人を集めないといけないのだ。あなたは、あなたという講師を客観的に見て、その講師の魅力を伝えて、人を集める必要があるのだ。

あなたという講師は、あなたが必死になって人を集めるほど魅力的なコンテンツをもっているだろうか。もしあるなら、外部からも呼ばれる講師になるということだ。
講義
主催者側は、集客の大変さを知っている。だから、その人が講師をやるというだけで、何百人も人を集めることができるなら、その講師にたいして多額の謝礼を払う。

主催者側は、集客が楽になるからだ、当然だよね。

ではその人自体は、有名でないので、客を集められないが、その講師であるとか、講演の内容がものすごくいいので、主催者側は、苦労して集客を自力でしても、この人の講演を聴いてもらったら、お客さんは間違いなく満足する。

そういう講師のためだったら、主催者は必死でがんばるよね。そして、コンテンツに対してお金を払う。もちろん、今の時点では集客力がないので、前述の講師ほどは謝礼を払えない。それでも、お金を払って講演してもらうだけの価値はある。

ここまでくればそこそこどころか、講師としては、かなり上位だ。

では、コンテンツもそこそこで、知名度がない講師はどうなるのか。

それは、タダでよければ、もしくはお金を貰えるなら、講師として話してもいいよって感じになるだろう。

集客力はまったくない、コンテンツもそこそこな講師に誰がお金を払うかって話なのだ。コンテンツもそこそこなので、集客側も、どうしてもこの人の話を多くの人に聞いてもらいたいってならないので、力もはいらない。

そうなってくると講師料なんて当然だが払えない。どっちかっていうと、会場も客も提供してあげるのだから、ちょっとお金払ってというわけだ。セミコンといのは、まさにこの形態をとっている。

そういうことなのだ。はっきりしていていいでしょう講師の世界って。

講師と講演料の関係について、こういう形で言及しているところはないので、書こうと思った。

あなたが講師として生きて行くためには何をすればよいのか、だいたいおわかり頂けたと思う。

だから、たまにある、歩合制の講師とかって、はっきりしていない典型になる。この講師にどうしても話して貰いたいというなら、例えば5万円なら5万円とお金を払って、例えお客様がふたりだとしても開催するのがいい。

お客様が2名はあまりにも寂しいが、講師は5万円を受け取っているので、まあ問題はないだろう。

逆に講師側が、どうしてもはなしたいなら、ゼロ円でいいから、お金を払うから話をさせてくれと主催者側に売り込めばいい。それでいいならやってもらおうかなってところもでてくる。

そして経験を積み、実績を積んで、徐々に講師料をとっていくという形もひとつの型としてはありだ。

この世界は、そういう意味においてものすごくはっきりしている実力社会だ。1講演で200万円をもらえる強者もいる。ちなみにわたしは5万円とか10万円とか30万円とか、ゼロ円でやることが多い。

5万円とかではまだまだ全然合わないが、実力が伴わないのでしかたがない。やがて実力がついてきて、楽しい、役にたつ、面白い講演ができるようになると、この金額もあがってくる。

実力の社会なので、やりがいはとてもある。もしあなたに講師として話す何かがあるなら、是非チャレンジしてもらいたい。先生ぜひ、うちでおはなししてくださいという依頼をだすかも知れませんから。

コメントの入力は終了しました。