ストラクチャーができれば食いっぱぐれない

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独立して5年4ヶ月を経過した。まだ生き残っている。

もっとも必要な能力

5年やってきて必要だなと思う能力は、まあ色々あるが、その中で最も大切で、やるのがとても大変で難しいと思うスキルが

構築力伝達力

だ。研修プログラムやクライアントさんへの提案書や企画書を作っているとき、強烈に猛烈ないきおいで、い〜〜〜、とか、う〜〜〜〜とかなることがあるのだが、その時はたいてい、この2つの力が不足しているときだ。

プログラムや企画書は、論理的に構築されている必要がある。御社の現状はこうです。この点が弱いと思われますが、その点を弊所の営業支援プログラム『瞬間最適』で補っていただければ、営業と営業サポート部の連動が140%効率的になります。つきましては弊所のプログラムを4月から採用願います、といった企画書を作る必要があるのだ。

おおまかな流れはこうだが、それぞれの項目に、それぞれの論理で構築された小項目をつくらないといけない。中項目は、大項目の下の階層にMECEな感じで並んでいないと説得力が思い切りおちるどころか、途中から話を聞いてもらえなくなる。

提案や企画は、絶対に論理的に完ぺきに構築されていないといけないのだ。これを作るのが本当に骨が折れる。今書いていて、その時の状況を思い出したが、身震いするほどで、二度とやりたくないと思ってしまう。

色々つらいことがあるのだが、もっともつらいのが、レイヤーや構造を考えている時に、わけがわからなくカオスになることがある。それがとんでもなくつらい。逃げ出したくなり、実際に何度も逃げ出す。それを乗り越えないと企画ができあがらないことをわかっているので、何度もそこに戻ってやりなおすのだが、それはもうとんでもない苦行の場だ。

考えるのがめんどくさいってよく聞くが、結局そういう部分だと思う。あまりの辛さにそこを放棄したり省略したりすることができるが、そんなことをしてできあがった企画は担当者の机の上にもあがらない。担当者の手に渡る前にゴミ箱行きだ。

そんなことはビジネスマンならわかっている。でも、わかっていてもできないほど、構築するのは辛いのだ。

だからこそある勝機

だから、そこに勝機があるのだ。もしあなたが、構築能力があるなら、卓越しているなら、独立して食っていくことはおおいに可能だ。そこをできる人間は社会にとても少ないにも関わらず、日々需要はあり、完全に供給不足だからだ。

もしあなたが、全体を見渡せ、それをわかりやすいようにもれのないように構築することができれば、可能性は高い。もちろんかなり高いレベルを求められるとは思うが、できない人が多いので需要はある。

世の中には論理が通用する世界は以外に少ない。こちらが論理で話しても相手がそうでなければ終わってしまうからだ。それでもビジネスは論理的である必要がある。論理万全主義みたいなのは全然ないが、使う使わないは別にしても、もっておいたほうがいいのではないかと思う。そのときに圧倒的に使われるのが、ピラミッドストラクチャというフレームワークだ。

あなたが伝えたいことをそのフレームワークに見事に落とし込めたら、そのビジネスは9割終わったと言っても過言ではない。その時点で相手に対しての提案が可能になる。あとは体裁を整え持っていくだけだ。

いずれにせよ、構築力はもっておいて絶対に損のないスキルだ。とても大変だが、学ぶ価値はあると思う。学んでものにして、完成したそれをクライアントに持っていくときがきた。さあ、そこで必要なのがもうひとつのスキル伝達力だ

伝わらなきゃ始まらない

せっかく構築できた企画もクライアントにうまく伝わらなければ終わる。企画は宇宙の藻屑となる。何を言ってるかわからないよってならないように伝達力は徹底的に磨く必要があるのだ。

そう構築に続いて必要なのが伝達力。伝達力に関してはわざわざ書く必要もないだろう。

文章をしっかり構築して、書く。
文章をしっかり構築して、脚本を書いて、話す。

伝える方法には、表現という意味において、絵を描いてとか踊って、歌ってなどを含めるとたくさんあるが、ことビジネスに関して言えばライティングとスピーキングに限定されると言っていいだろう。このあたりは磨きすぎるということがないので徹底的にやらないといけない。

もうおわかりだと思うが、正しい文章を作るということにも構築力が絡んでくる。しっかり論理化された文章でないと見聞きしてもらえないからね。そういう意味において、やはり構築ってのがとても大切になってくる。

独立して5年と少し、朝から晩まで、息をするように仕事をしてきた。何に時間を割いて、何が一番大事だったかと草津駅〜加古川駅の移動中の新快速の中で考えていたらやはりそうだよなってことになり記事にすることにした。

構築途中に何度もあらわれるカオスは本当にいやだし、乗り越える気を何度もうせさせる。これを乗り越えるのがいやで適当にやってしまうと全然話にならない仕事になってしまう。