お得意さんには最大限に気を使う。一切の妥協をゆるさない。神経をスミズミまで行き届かせ不足の事態に備えている。プロの営業マンだから当たり前だ。
その反動は仕事以外に出ることは前にも書いた。1日に10人が限度だ。仕事が終わった後の上司や先輩との食事、週末の友達や家族との遊び、そんな場所では素の自分が出まくる。素の自分はどんな感じなのか。
飾らない。脚色をしない。事実のみを言うかんじ。形容詞や副詞をつけずにSVOで話す感じだ。何が何をどうした。という風に話す。すごい何がとても何だったのでものすごい何だった。素敵でしょ。みたいにあまり言わないと言うことだ。
これは一見変な脚色がなく、話がオーバーにならないので良い感じがするが、そうではない。きいているほうからすると、生意気でしかたないようだ。
「河村。お前ゴルフ上手いらしいなあ。ハンデとか持ってんの?」と先輩が週末のゴルフ場で聞いてこられる。」
「はい。3です。」
「3!凄いな。ほんまか、3って相当凄いで。ほんまかいな。」
「はい、ほんまです。」
と言う感じの回答になる。生意気でしょ。うっとうしいと思います。一般的に言ったらハンデ3というのはゴルフをやっているアマチュアゴルファーのおそらくトップ5%に入ります。だから上手いという判断でいいんです。
もしお得意さんに同じように聞かれたら「一応ハンデ3持っています。でもね、たまたまですよ。たまたまいいスコアーがまぐれで続いたんです。実際はたいしたことないんです」と言う。
正直に生きて行くって難しい。ハンデは?って聞かれたから3と答える。これでは世の中で生きていけないのですかね。
生意気中堅営業マン河村操