ポジショントークを上手く使う

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ポジショントークという言葉がある。ここで言うポジションとは立ち位置のこと。自分の立っている場所に優位に働くように上手く発言するという意味。

例えば私は経営コンサルタントなのだが、このコンサルタント、名乗るのに何の資格もいらない。弁護士は弁護士資格が必要だし医師や税理士もそう、資格がないとなのれない。コンサルタントは私は今日からコンサルタントですといえば、コンサルタントなのだ。

20年間営業として勤めあげ、教員免許を持っいるので、教えるのが得意、英語やプレゼンなどで数多くの生徒やクライアントに教えてきた。今度はその2つを融合して営業マン向けにコンサルティングを行なう事業を始めた。営業について教えて欲しいと要望が多いのもあったのでやることにした。

と書けばいい。

ところで中小企業診断士という国家資格をご存知だろうか。これは、文字通り中小企業の経営全体をみる、経営コンサルタントの資格。日本版MBAと言われる、言わば経営のプロだ。クライアントとなる企業によっては、この資格がないと、経営コンサルタントとして認めないというところもある。

資格試験は難関で、財務なども含め経営全般を知っていないと合格しない。これを持っている人は、経営全体の知識を間違いなくもっている。わたしも以前チャレンジしていたが、志なかばで挫折している。またチャレンジしたい。

で、ポジショントークということになるのだが、私が自分の立場で話をするなら、中小企業診断士のことに触れずに、営業の経験と教員免許をもっているということ、すでにたくさんの人間を教えてきたということを全面に出して、上手く話していけばいい。

逆に中小企業診断士を持っている人は、自分が持っていることをはなし、どういうものかと説明し、難関な試験であることもこっそり伝えればいい。コンサルタントをやるのに資格は必要ないが、私は経営全体をみるのが、コンサルタントだと思っているので、勉強自体がその能力をあげると思い、受験した。

もっていないコンサルタントをとやかく言うつもりはないが、私は誇りをもってコンサルティングしている。全体が見えないと細部のアドバイスはできないと思っている。

と、書けばいい。これがポジショントークだ。ふたりとも嘘を言っているわけではない。自分に優位に働く情報を伝えているだけだ。せっかく持っている武器を自分やサービスや商品を売り込むときに、さりげなく盛り込まない手はないのである。

逆の意味でも使える。自分の商品を売り込むのに優位に働かない情報は、基本的に入れないということがここからわかる。この話は、話半分かもなと思いながら、読み聞きすることで、だまされたり、失敗したりが防げる。

いずれにしてもこのポジショントークに着目するのはどうやら良いようだ。もしかしたら、この記事の発言、なんかのポジションに立って発しているかも知れないからご注意あれ