4歳児のご飯を勝手に食べる年の離れた友達のおじさん

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友達のあっちゃんちで食事をごちそうになることが最近多いです。

この日はなんと昼も夜もごちそうになりました。ご飯を作ってくれるのは加古川在住の年下の母なみちゃんです。今日の昼はペンネを使ったチーズ入りアラビアータ超大盛り、夜は白菜と豚肉のお鍋でした。このなみちゃんは料理の天才でうまくてうまくて。

いそうろう3杯目をそっとだし、というCMがありましたが、半分いそうろうみたいな俺は4杯目をどうどうとだし、5杯目はそっとだしています。飯がうますぎてご飯が進んでしまうのです。

あっちゃんちには3人の子供がいます。上から、のぶ、まつ、ふみです。のぶが長男ですが、最近は俺が長男みたいなものだと言われています。食事をするときは3男、実際は次男のまつが「ぼく、みさおの横に座る」と必ず言ってくれます。年の離れた弟が毎回こういってくれるのがとてもしあわせで、そっか、ありがとうといいつつ横に座って食べます。この日もそう言ってくれたので、俺はよろこんでまつの左隣に座りました。

食事は終始和やかなムードで進みます。おいしいおいしいとみなもりもりたべます。俺もご飯2杯をぺろりと食べ、3杯目をだそうかどうかと思っていました。その時に、あっちゃんが仕事関連の興味深い話をし始めたので、俺は、ふむふむとその話に聞き入り、まつの右隣に座っているあっちゃんのほうに、身体を向けるべく右に45度身体を向けました。

あっちゃんの話がおもしろくて夢中で聞いていたら、右隣のまつが突然、もう〜と怒り出しました。なにか不満があるようです、話を聞くために右に向いたのがまつにプレッシャーを与えたのかなと、ごめんねとまつをみると、まつは俺の左手をにらんでいました。

ん? なんだ、まつはなぜ俺の左手をみているんだと、俺もまつの視線の先にある俺の左手をみてみました。すると俺は、なんと、まつのお茶碗を持っていました。そしてさらに言うと、右手に持ったはしでごはんをつかみ口に運んでいました。

そうです、ごはん2杯を一気に食べ尽くして、3杯目をおかわりするのを待っていた腹をすかした獣は、ともだちの4歳時のお茶碗をうばい主食である米をむさぼりくっていたのです。この行為で、家の中は騒然となり、あっちゃんは緊急会議だとなみちゃんをよび報告しました。

おどろいた俺はあわててまつに茶碗をかえし、平謝りにあやまったあと、自分の腹が減った動物のような行動がはずかしいやら情けないやらで笑いが止まりませんでした。なんとかわらいやんで、正座をしてみなにあやまり、3杯目をそっとだし、大盛りの飯を入れてもらいました。

長男ののぶは「ブチハイエナや」と俺のことをよびました。

そのあとまつは俺のことを許してくれましたが、次回行った時、みさおの横に座ると言ってもらえるか微妙です。それ以前に、かわいい息子の米を奪い取る俺を家に招いてもらえるかも微妙です。

お腹が空いているからとイライラするなよといつも言っている俺。4歳児の米を奪う人間が何をえらそうに、ですね。