This is a pen.

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私が中学生の時に英語を習っていた時の教科書に出てきた最初の1文はThis is a pen.だった。

こんな英文使わないよ、もっと実際に使える英語に変えればという流れがあり、それはやがてHow are you?とかHi!になった。実践的な英語、実用的な英会話から始めることになり、これはいいぞ、話せるようになる人間が続出すると言われたが、現状はおそらくほとんど変わっていない。多くの日本人は英語を話せない。

どうして変えてしまったのだろう。感覚的にはこの第2文型SVC(This is a pen.は第2文型)は、第3文型SVOに続いてよく出てくる。このパターンを覚えてしまえばかなり応用が効く。そういう理由もあって、おそらく文部省はThis is a pen.を最初に持ってきたのだと思う。もしかしたらThis is a pen.という文は一生使わないかもしれない。でも、How are you?なら絶対使う。それならそういうのを先にという考え。子供にならいいが、そろそろ大人になろうという中学生にはもったいないといわざるをえない。

しかもHow are you?は疑問文。しかも疑問詞を使う、より高度なもの。いきなりこれでは後に続かない。これは、英会話に出てくる文を頻出度順に覚えましょうという流れ。全部覚えるのか?時間がいくらあっても足りない。文部省はきっと、そう思っていなかったのだ以前は。This is a pen.の形を覚えてしまえば、単語を入れ替えれば応用が効く。ものすごく使えるパターンだ。そう考えたのだ。

例えば、はじめて会ったアメリカ人と話す時、自分が何者かという時、I am a teacher.という。これもSVCの第2文型。This is a pen.とまったく同じなのだ。それに加えて、この文型というのをしっかりやると、どんどん幅が広がる。この第2文型は、誤解をおそれずに言うとS=Cとなるパターン。つまりIとteacherは=の関係になる。これが例えばI eat an apple.になると、I=appleではないので第2文型ではないとなる。これは第3文型になる。英語は前からどんどん読んでいく文章なので、まあ、日本語もそうだが、必然予測が必要となってくる。

be動詞のisや知覚動詞のseemやlookが出てくると第2文型のパターンが多いので、This isを聞いた瞬間に先を予測できる。何かを説明したいのだなと、He looksと出てきたら何かをみるという話なのか、彼が何かのように見えるのか、ふたつに絞って聞くことができる、このあと前置詞のatが出ずにtiredという形容詞が出れば、これは第2文型で、彼はつかれているように見えるという訳で、looksのあとにat a tire.と続けば、彼はタイヤを見るという第1文型になる(look atを他動詞として第3文型とすることもある)

英語は5つの文型に全て当てはまるとする5文型論は、英文法のひとつの解釈で、それが正しいのかどうかは分からないが、おおむね正しいとするならば、英会話に出てくる全ての文章を覚えるより、5つのパターンを勉強して、それぞれに当てはまる品詞が何かを知るという学習順ならはるかに効率がよくなる。

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